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今日生きてるのは、延期された自殺の結果

「一冊の本は、延期された自殺だ」
(シオラン『生誕の災厄』)

ペシミスト、日本語で言うところの厭世主義。
シオランという哲学者は、ペシミストとして有名で。
彼は基本的に死にたいと思いながら、自殺を考えながら、残念ながら?天寿を全うされた人でもあり。
ある意味で、不完全なペシミストとも言われたりしています。

自殺という手段があるから、生きていける。

私の周りには、同じような方が多く。
類は友を呼ぶ、ということなのか、それはわかりませんが。
基本的にいつ死んでもいい。死ねるなら死にたい。
けど、仕事や家族、その他色々を考えて、今日も生き延びている。そんな方々が多くいます。


だいぶ歳上の方なので、友人と呼ばせていただいていいのかわかりませんが。
とある心理士の友人は、
僕は50年近く生きてきたけど、生きる意味なんていまだにわからないよ笑
とおっしゃっていました。

彼はランニングが趣味なのですが。
医者から止められても走る、ご自身でもおっしゃっていましたが、ほぼ自傷に近いランニングで。
それでも、フルマラソンを完走されたり。
ある意味生き生きしているようで、常に隣には自殺や死を感じておられます。


また、とある自衛官の友人もいて。彼は最前線の部隊の幹部さんで。
死のうと思えば、すぐそこに実弾もあるしすぐ出来るけどね。首を切るのも簡単な話。殺す為の手法を習う、そんな仕事をしてるから。
でも、家族や部下のことを考えると、まぁ今日もなんとか生きるか、と思ってる。任務もあるし。
とおっしゃっていました。

彼は自衛官でもあり、筋骨隆々バッキバキの体の強い方なのですが。
そんな方でも、まぁ仕方ないと日々生き延びているようです。


死ぬのは簡単、でも生きてる

私もまた、常に手札に「自殺」「死」がある人間ですが。
5枚の手札のうち、2枚は常にあり。その割合が増えた時、激しい自傷をしたりしています。

死ぬのが怖いというよりも、その後の面倒を考えてしまい、今日も自殺を延期しながら生きています。

きっと、世の中にもそんな方々が多くいて。
えらいな、すごいな、そして、今日もお疲れ様でした。今日は休日の方も多いだろうし、せめてゆっくり寝れたらな、と思います。

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