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【大会】壱岐ウルトラマラソン/100km:(2022/10/15)

こちらも遅くなりましたが。

基本情報

開催日: 2022年10月15日
走行エリア:壱岐一周
距離:100km
標高差:約1800m(公式)
制限時間: 14時間
開始時間: 朝5時

壱岐ウルトラマラソンは九州北部の離島・壱岐島で開催されるウルトラマラソンである。

50kmの部100kmの部がある。言わずもがな100km一択である。
コースは島の名所や生活地区を周るもので非常にバラエティーに富んでおり、壱岐の魅力を堪能できる。アクセスがフェリーということもあってかなり旅の雰囲気がある。島民の方々の応援も賑やかで、とても温かい雰囲気の素敵な大会だ。

…が、しかし標高差およそ1800mと100kmとはいえロードのマラソンではなかなかないハードなコースでもある。
参加者にトレイルランナーっぽい人が多かったのも納得の激坂が複数待ち構えている。

動画

※写真をあまり撮ってないので適当に動画からキャプチャする。
(なのでアスペクト比はちょっとおかしい)

前日

フェリー乗船券は当日購入なのでちょっと早めに行ったがやはり混んでいた。
しかし始業前に最速で行ったのでマシだった。周りにいるこの人たちほぼ全員ランナーなんだなぁ…と考えると妙な感じがした。

2時間ほどの船旅をのんびりと楽しむ。
窓際は楽しい。

博多より出発

壱岐につくとバスで会場である壱岐の島ホールまで行けたので受付を済ませる。
この大会は3日前までのPCR検査が必要だったりと物理・時間的なハードルがけっこう高かったので当日参加されなかった方も多かったようだが、受付自体はサクっと終わった。

個人的に壱岐は10年ちょいぶりだったし、宿のチェックインまで時間があったので普通にのんびり近場を観光した。

スーパーでレース飯を買うほか、別途お土産も確保
カフェなどにも行ってしまう
10月の日暮れは美しい


当日

がんばって早起き…というかほとんど眠れなかった。まぁ大会のときはいつもこうである。本当は心穏やかに8時間安眠したい。

朝はさすがに暗く、冷えた。宿から会場まで少し歩いていく。自販機以外の人工光がない道は真っ暗だったのだけど、そのおかげで星はとてもきれいだった。

朝4時台なので薄暗い

会場で着替え、装備を整える。
そしてしばらく待つとスタートの時がきた。

~10km地点

真っ暗ではあるがランナーはダンゴになっているので暗さは感じない。
10km地点まではウォーミングアップ、黙々と進む感じだった。この時点で坂があったが、まだまだここは序の口だった。

早朝なのに応援してくれる方が多々
10km地点

~20km地点

徐々に明るくなってくる。6時前にはライトが不要になった。既にわりと暑く、エイドでは都度喉を潤した。

AM6:30 日の出
18km地点には壱岐人気スポットの猿岩

~30km

徐々に暑さが本格化してくる。現代の10月半ばは普通に暑い。夏よりはマシだがそこまで大差ない。
30kmまでのハイライトとして印象深いのが勝本までの坂である。これがとにかく長い。ひたすら登りが続く。

人面石くんだ!
この時点でわりと登っているがさらに指の右側先の木の方までぐるっと登っていく

~40km

このセクションは印象的なビューポイントが多かった。30km地点に辰ノ島渡船場があり、海沿いの集落の中を駆け抜けていく。漁場特有の町構造が素敵であり、このような場所を走れるのは嬉しい。

各国の旗が風でなびく様が印象的

35kmからは天ヶ原駐車場に向かう奇石と海岸。
折り返し地点をいいところに設定してくれたなぁ、としみじみ。


~50km(中間地点)

しばらくは地味目のコースを黙々と進む。
少しの登りを抜けると47km地点の芦辺港を通過する。フルマラソンならとっくにゴールしている距離だ。

50km地点・中間地点である壱岐島開発総合センターに着くとドロップバッグとエイドが待っている。カレーもいただけるのだが、暑さと疲労で完食は厳しかった。

この時、想像以上に筋疲労があった。
少し休んでから後半に向かう。

すでにけっこう疲れている

~60km

疲れはあれど景色を見る余裕はあった。
まず53km地点の清石浜。とても透き通ったきれいな海。

海岸線を走る。さらに3km進むと左京鼻。

半分越えた、とまだフル一本分残ってる…の気持ちが同居する

~70km

黙々と進む。主に股関節のダミージが顕著に現れ始め、これがロードのウルトラマラソンか…と洗礼を受ける。トレイルと違い一定速度で走り続けるので使う筋肉が偏り、なかなかしんどい。

そんな状態でまたも坂が現れる。

左のち、右へ参ります

66km地点では原の辻遺跡を通り過ぎる。高床式倉庫も見られます!

突如現れる遺跡(再現)

~80km

エイドでのストレッチ回数が増えてくる。
エアサロンパスがおいているエイドでは都度都度使わせてもらったが、わりと効果がテキメンで一時的にではあるが痛みが取り除けた。

76km・山崎地区には恐竜がいた。

にぎやかザウルス
疲れてても海は美しい

そして80km地点。全然スピードが出なくなる。
ここからはひとまず10km、それを2回、と気持ちを切り替えた。

あと20kmが重い

~90km

85kmの錦浜もとてもきれいだった。東部・東南部の海は総じて透明度がかなり高い。

このあたりはまだ平和だったが、下り坂を走っているときには90kmにやばいヤツが待ち構えていることを知っていたので気合いを入れていた。

ここを降り切ってから200m以上登り切らなくてはならない

~ゴール

ラスボスは90km地点、約200m以上登る激坂である。が…肝心の写真はない。
こんなのではわからないが一応…

真ん中らへんにある登り道、左奥の山っぽいところまで続いております

延々と坂を昇り、ダムを越えると下りに入る。下り坂なのに1km/7:00しかでないくらい潰れている。ラストエイドであと一押し、と気分を切り替える。

あと少し
橋を渡ると戻ってきた感

そして最後は残る力を振り絞り、可能な限り速く走って無事ゴール。

あと一歩!

遠かった…100kmはなんて遠いのか…
ゴール後しばらくは会場でゆっくりした。

ゴール後には人面石くん
ふるまいに壱岐の郷土料理・ひきとおし。めっちゃうまい。

完走メダルはかなり凝っていた。壱岐らしさが伝わる。

IKI
めっちゃしっかりしたメダル。ずっしりした重み。これはうれしい。

コース

標高差よ

まとめ

初めての100kmはきついけど楽しかった。

そして何より充実感が凄まじかった。
というのも、個人的に縛りプレイをしており、それは「エイド以外で止まってはいけない」「坂を歩いてはいけない」というものであり、つまるところエイド以外で一切歩かず走り続けることが達成できたのである。

それもたぶんに影響して終盤脚が潰れたのだけど、そんなのどうでもいいほどの満足感が何日も続いてすごく自信になった。


大会自体は本当に応援が温かく、何か所も周ってくれてる人たちもいて声援がとても励ましになったし応答するのも楽しかった。
これもある意味縛りというか自分で決めていたことで、応援されたらありがとうございます、と必ず返すようにしていたのは良かった。

景色の美しさなどもあり、ただ100kmを「走らされている」感じは全くなかった。来年はわからないけど、また必ず出たい大会だと思えた。
マラソンがなくても壱岐はまた観光にでも行かなきゃな。


ちなみに翌朝はフェリーが朝か夕方しかなかったので朝の4時台に起きて宿を出ることとなった。当然筋疲労はあったけど想像よりは疲れがなく、寝坊しなくて済んだのでよかった。フルマラソンみたいにゾーン4-5でぶっ飛ばすわけじゃないからそういう面では楽だった。

2日続けて星をみる
フェリーと言えばカップヌードル。当然であるけど、翌日はやたらと腹が減った。

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