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山道具探し 海外散策編①韓国 CAYL / GAYA ROLL TOP

先日ソウルに行ってきた。韓国は初めてだった。せっかくなので空いた時間で山でも登ろうかと思ったものの、さすがに時間が足りなかったので散策をしつつ山道具を探すことにした。

韓国は山が多くソウルも例外ではない。中心地にも岩肌の山容が見事な北漢山(プカンサン)/836mがある。登山者は多いとのことで多分アウトドアブランドも賑わってるだろう…と目星をつけた。

調べてみると新しめのブランドもあるようだ。
特に良さそうだと思ったのは今回紹介するCAYL(ケイル)
登山•クライミング用品を中心に、落ち着いたトーンでかつミニマルなデザインので非常に今っぽい。ハイク系ガレージブランド風味のテイストだ。

取扱店

直営店富川市(プチョンシ)という、ソウルを流れる漢江(ハンガン)の南側。拠点のホテルから少し遠かったので取扱店を探した。

調べてみると、部分的にCAYL製品を扱う店があったのでそちらを訪ねることにした。ソウルの東端、聖水(ソンス)にあるGoodrunnerという小さなお店である。

外装も良い。ランニングシューズが中心

シューズを中心に、数こそ多くないがサロモンやブラックダイアモンドのトレイルランニングベスト、自社オリジナル商品を扱っていた。
CAYLはウェアを含めて点数が比較的多かった。

左がトレイルランニング用、右がCAYL商品など。私が購入したのは1番下のザック

江南(カンナム)にはいくつか店舗があるようだけど、ソウル近辺は意外とランニングショップが少ない。トレイルランニング用品なんて更に少ない。※1

だいぶいい感じのチョイス、ARCというオリジナルブランド商品もなかなか良く考えられた設計のザックや非常に軽量のキャップがあって良さそうだった。デザインも落ち着いている。

店員さんは必要以上に接客はしないけどフレンドリー、わりと英語が通じるので買いやすい。ソウル近郊に訪れた際はいかがでしょう?(宣伝)
個人的には再訪したいと思う店だった。

ソウルは地下鉄が複雑でわかりにくいけど(カタカナ表記こそあれど音として覚えにくいのも追い討ちをかける)、ソンスはソウル駅や東大門駅などからであれば同一路線・乗り換えなしの一本で行けるのも良い。
エリアとしては元々工場などがあったところをリノベーションした物件が連ねる新興のオシャレスポットという感じ。カフェやファッションも賑わっているようだからもうちょい見てまわれば良かったな…

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※1  2024/03/14 追記:
・調べが足りなかっただけで結構あるようだ。韓国は基本的にGoogleではなくNaverを使えばヒットしやすいです。

・goodrunnerはインスタのアカウントがありフォローしてます。ストアイベントを定期的に開催したり、固定のブランドだけでなく様々なブランドの新製品キャンペーンを行うなど地域のランナーハブとして機能してる様子。
トレイルだけじゃない韓国の大会情報なども発信しているので気になる方はフォローしてみても良いかもしれません。

アカウントURL
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トンデムンからソンスに行く場合。カタカナなのに覚えられない…


GAYA ROLL TOP

今回購入したのはGAYA ROLL TOP

一気室のシンプルなボディであり、ロールトップで全長のサイズ変更ができる。背面の非常に大きなメッシュポケットがポイント。
今のULガレージブランドザックのトレンドを抑えた非常にカッコよくてカワイイデザインである。これなら普通に街でも使える。

歩きベースの山・旅用としてOMMクラシック18を検討していたけどこちらで良さそう。何でも雑に入れられるメッシュポケットは本当に良い。非常にちょうど良い、小ぶりなサイズ感だ。

所々にバンジーコードがあるのでコンプレッションもかけられる。普段使いにもピッタリだ。材質は軽撥水のナイロン。詳しいスペックはハングルが読めないので不明だけど(スペック表が画像化されてたので翻訳かけられず)、ボディ自体の引き裂き強度はそこそこ高そう。

バンジーコード開放でメッシュポケットがかなり広く使えるので最大で推定25L程度は入ると思われる。荷物量がころころ変わる旅にも使えそうだ、というのが決め手になった。

ぽってりしたシルエットがかわいい

ショルダーパットはある程度しっかりしているので荷物を入れても楽に歩けそう。フロントのベルトと当然ある。黄色いのはエマージェンシーホイッスル。

よくみるとショルダーの生地にも幾何学パターンが入ってる

もうひとつ特徴として、背中にパッドが入っている(おそらく他のモデルも共通)
これの有無で背負い心地を調整できる。ザック自体にフレームはないので代替として機能する。つまり外したらザックは折り曲げられる。

OMMのデュオマットのように硬いものではなく、薄くて柔らかい3つ折ウレタンパッド。
ガッツリとした野営には厳しいけど山頂で休む時に座るとか、そういう使い方を想定してるのだろう(ULハイカーなら眠れるかもしれない)

出し入れはザック内の専用ポケットで非常に簡単。その上に財布など小物類を入れられるポケットがある。

パッドとロールトップ最大まで。ロールトップはけっこう広い。上にマジックテープあり。

また、サイドにあるバンジーコードをクロスさせることで背面にコンプレッションがかけられる。
シルエットが変わるし、デザインのアクセントとしても非常に良い。

フック付き。長さの調整幅も広い。
引き締まった印象に

このように必要な機能が揃った上でお値段は日本円にして13000円(+税10%)を切るくらいなので、このモデルはお値打ち感がある。他の商品についても日本のガレージブランドより1〜2割程度安い、という程度。この辺りは品質とのバランスを考えると多分どの国でも下限なのだと思う。

X-PACを使用した上位モデルなどもあり、そちらは30000円台くらい。ウォンは円のほぼ10倍だから感覚はおかしくなるけど計算が楽で良い。

タグは本のしおりにもなるよ


今回は購入してないけど、サコッシュやボトルが2点と荷物が複数入る軽量ウエストポケット(ファニーパック)もよかった。全体的にデザインが洗練されており、機能も必須分を最小限に抑えられている。ハードユースよりはカジュアルな登山・デイハイクや旅用途がベストマッチという印象だった。
私もそういう使い方にしていきたいと思う。
使ってみてからまたインプレを書くかもしれない。

ちなみに以前紹介したSETAROと色味やパーツの構造など似てる部分が多いザックであるけど、私の趣味がもろにこっちなのでしょうがない。用途は全然違うのでOK。

余談

ちなみにソウル近郊で登山用品を探すなら東大門(トンデムン)に登山用品街がある。

韓国オリジナルブランドの露店、登山靴特化の個人店、クライミングショップ、セレクトショップなど様々なお店が軒を連ねる。
韓国は特定の商材にこれでもかと特化した通りが多く、登山用品もかなりニッチなものだけを扱っている商店がある(建材だけ、照明だけ、みたいな通りがある)

大きい店ではアークテリクス、韓国ブランドのK2、セレクトでティートンブロスを扱っている店などがあった。しかしトレイルランニング用品はこの辺ではほとんど扱われていない。
雰囲気伝えるための写真はない。撮ればよかった…。

次に訪韓するならまたソウルに行き北漢山に登ってその後地方に行くか、全く離れているけど真っ当にトレッキングなどのアクティビティを堪能できるチェジュ島に行きたい。

ちなみに…。やはりトレイルランナー的視点になってしまうが、チェジュ島ではUTMBワールドシリーズの大会が開かれている。コーススペック的に私はすべて問題なく完走できるのでこちらも良さそうだ。

今年の開催は10月7日らしい。さすがに今年は諸々難しいけど、初の海外レースとしても魅力がある。簡単な言葉を覚えて参加してみるのは楽しそうだ。


簡単なインプレ

追記: 2024/03/14
実際にワンデイハイクで使ってみました。印象箇条書き

・背負いやすさ⚪︎
全体的に体と接する部分が柔らかく、パッドも厚みがあるので楽に背負える。

・荷物
細かいポケットはないのでスタッフバッグが前提となるけど、けっこう入る。ロールトップを最大長にした場合、UL装備であれば宿泊分も普通に収まる。
以下、参考まで(まだ実際に野営はしてないのですが…)

左上からモンベルU.L.ドームシェルター、付属マットとOMMデュオマット、エスケープライトヴィヴィ、イスカ ウルトラライト、下はレインなど
こんな感じ。横には膨らまず縦長になる。多分18-20L相当くらいは収まってる


・ポケット
メッシュポケットは意外にも背負った状態で手を伸ばせばボトルの出し入れとか、簡単な動作は可能。ポケットは一面なので動くと荷物は動く。

・ベルト
ショルダーベルトの最小幅が広いので、細身の人はきつめのホールドはできない。ないよりマシかな、くらい。腰のシンプルなベルトはホールドにおいてなかなか効果がある。

・走ると…?
さすがに走ると揺れる。ハイク用かな。
また別途CAYLのボトルホルダーをつけているけど、コンプレッションが弱いので走ると簡単にボトルが脱落する。左右の揺れも大きい。
やはり、ハイク向けですね。

関連

①この後、10月にソウルで開催された「SEOUL100K」の50km部門に出場しまして、ついでにCAYL本店にも寄ってお買い物をしております。

②SEOUL100Kの記録(レース編)

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