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鮮明

アメリカの刑事ドラマ、ロー&オーダー(法と秩序)は、20年以上続く老舗クラスの法律ドラマ。まず、事件の発端、どう刑事達が犯人を認定するかを描き、後半に法廷のシーンが必ずついて来る。その際に必ず評決結果も知らせてくれる。法廷ドラマは私の大好きなジャンルなので、アメリカ刑事法については我ながら詳しいと思う。

日本刑事法では、論理的に間接的な証拠がいくらかあれば、証拠として認定されやすいが、米法では直接的な証拠が何より求められる。

証拠が如何に論理的にもキチンとした間接証拠 (◎◎は〇〇なので、◎◎であるという論理に基づいた証拠)であろうと、いわゆる直接証拠 (目撃証拠や証言、また、実際に周囲に犯意を公に話していたなどの直接的な証となるもの)が確固として認定されない限り、法廷では使えない。色で言えば、この画像のようにあざやか、鮮明な画像で心に残るような証拠が転がらない限り、検察官はケースを取らない、と言われる。

鮮明で詳細が一目で認められるような、証拠。鮮明でくっきり事件が見える証拠。

日本でも陪審員制が開始し、弁護士のプレゼン能力が問われるようになった。今後の裁判で弁護士や検察の一番必要なものは、今問われている相手の差し出す証拠を如何に蹴落とせる証拠があるか、となる。

時として裁判に使われる証拠は鮮明なものが少なかった。それでも相手に強力に響くものはある。DNA、科学的な証拠、写真、そして目撃証言。日本下も、アメリカの様に、鮮明性のある、派手な証拠が横行するようになるだろう。

本当の法など、本当の秩序など、無くなってしまうのだろうな。

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