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【二人のアルバム~逢瀬⑧~神楽~】(フィクション>短編)

—おはよう、昨夜、帰り、大丈夫でしたか。

あら、おはようございます💛

—うん、おはようございます。…楽しかったね。また行きたいな。

はい、キチンとまっすぐ帰れましたよ。ホントに。また行きたいわ。
東京に思ったより早く着いたんで、ほっとしました。
有難うございました。
ラッキーで、獣医さんの経営するホテルでウチのも一緒に面倒見て戴いていたでしょ?丁度閉じる寸前について、キチンと引き取れて帰って来れたし。色々と気遣って戴いて、ホントに有難うございました、
…あの~、週末、私の宿泊分とか、沢山お金懸かっていると思っていて,,,大して私の分、払って居なくて、悪い事したなって思って。幾らか、お払い―

—あ~、お金の事は好いの、好いの。ソレは謂わない約束。薪能行けなかったから、そのお詫び。

はい。有難うございました。

—今日は、その事じゃないんだよ(笑)。

あら、そうなんですね。でも、色々お世話戴けて嬉しかったの。

—うん。あなたの為なら何でもするよ。

…私もあなたの為なら、何でもするわ。
…嬉しいわ、朝からあなたからお電話戴くなんて。サプライズだわ。
どうなさったの?

—来週なんだけど、木曜の夜、逢える?早速で、何だけどさ(笑)。

好いわよ。毎週、逢えて、嬉しいです。
…何かありましたか?

—いや。何もないですよ(苦笑)。
俺との事は、あなたは、何か悪い事でもあったっていつも思ってるだろ(含笑)。

ヤダぁ(笑)。そんな事。ただ幸せだから。あなたに愛されて。

—あはは~、朝っぱらから愛してるは謂えないなぁ。

謂わせようとはしていないわ、ホントよ。

—神楽坂の呑み屋、憶えてるか。建替えして、三階で休んでいける小料理屋。

あの…私が風邪ひいたときに、風邪に効くからってニンニク入りの鍋物食べさせてくださったところかしら?アレ、効いたわぁ。弥生さんじゃない方の…?

—そうそう。久しぶりにあそこに行こう。

好いわ。楽しみにしています。

—よし。じゃ木曜の7時。駅で。楽しみにしてる。

私も。

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