マガジンのカバー画像

FICTION: CHACHA 長短編

43
これら作品は、フィクションであり、現実に存在する人物、団体等とは何ら関係ありません。
運営しているクリエイター

#彼女

【二人のアルバム~逢瀬㉗~オテル・グランデ】(フィクション>短編)

§1.帰郷皆で会うことにしたその週の土曜日の午後、にこやかに大塚が門扉を開けて、外の道路…

K.CHACHA8898
6か月前
4

【二人のアルバム~逢瀬㉖~煩雑憂虞(はんざつゆうぐ)】(フィクション>短編)

§ 1.煩雑憂虞彼は血圧の事など、悩んだ事は無かった。 「血圧250で血管が爆発する」 と、如…

K.CHACHA8898
6か月前
7

【二人のアルバム~逢瀬㉓~遷ろい~】(フィクション>短編)

§ 1.  変化変容「おはよう」 「おはようございます、随分早いわね」 「金木犀、三度咲きだっ…

K.CHACHA8898
6か月前
5

【二人のアルバム~逢瀬㉒~蟄居~】(フィクション>短編)

春の始めの薄ら寒さと夜露と朝露に冷たさを感じる朝、瑠衣の葬儀が静かにしめやかに執り行われ…

K.CHACHA8898
7か月前
9

【二人のアルバム~逢瀬⑰~垂れ櫻】(フィクション>短編)

彼との生活に慣れてきて、彼女の生活には弾みがついた。 春の陽気が、少しづつ彼女の震える肩…

K.CHACHA8898
8か月前
7

【二人のアルバム~逢瀬⑯~企業曼荼羅~】(フィクション>短編)

彼が入居し、落ち着くまでに大体一か月、懸った。 春が近かったがまだ寒い日が多い。彼は、入…

K.CHACHA8898
8か月前
7

【二人のアルバム~逢瀬⑮~解放~】(フィクション>短編)※加筆済

引っ越してきた夜に、彼は彼女と一晩中、話し合った。彼は、退職した、と言った。 唖然としていた彼女に、さらに彼から10日前の副社長の入電の件についても話があった。 副社長から電話が入った際に副社長には彼が即日で退職した事について説明をしなかったので、副社長が驚いていたようだが、あの暴風の日、彼は社長に、直接、辞表を提出した、と言った。 一晩懸けて彼が呟くように少しづつ話したのは、今までのストレスや、彼自身が非常に苦手にいていると彼女に思われる、強欲な他人の無神経さや人間関

【二人のアルバム~逢瀬⑭~愛着障害~】(フィクション>短編)※加筆済

彼が越してきたのは、同居の提案の10日後だった。 未回答のまま、彼は移転して来た。えらく早…

K.CHACHA8898
8か月前
6

【二人のアルバム~逢瀬⑪~昇仙峡②もみじ回廊~】(フィクション>短編)

1.土曜日 金曜の夕方に着くつもりが、待ち合せた時間に彼が遅れたせいもあり、甲府で借りて…

K.CHACHA8898
10か月前
5

【二人のアルバム~逢瀬⑨~神楽や~】(フィクション>短編)

神楽やは、神楽坂の牛込方面から坂を上るとある豆腐屋のある小路にある。車が入れない所なので…

K.CHACHA8898
10か月前
4

【二人のアルバム~逢瀬⑦~霜降月~】

雪が降りそうな暗い朝で、ガラス窓は曇り、霜が降っていた。彼女は横目で柱時計を見た。午前7…

K.CHACHA8898
10か月前
6