【二人のアルバム~逢瀬⑮~解放~】(フィクション>短編)※加筆済
引っ越してきた夜に、彼は彼女と一晩中、話し合った。彼は、退職した、と言った。
唖然としていた彼女に、さらに彼から10日前の副社長の入電の件についても話があった。
副社長から電話が入った際に副社長には彼が即日で退職した事について説明をしなかったので、副社長が驚いていたようだが、あの暴風の日、彼は社長に、直接、辞表を提出した、と言った。
一晩懸けて彼が呟くように少しづつ話したのは、今までのストレスや、彼自身が非常に苦手にいていると彼女に思われる、強欲な他人の無神経さや人間関