見出し画像

「あるはずのないカリカチュア」ファスビンダー『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』エイガシVol.2④

タイニー、邪魔。視線を送る。どかされる。感嘆詞を出すな、おまえ。
プレイリストのように配置換えされた家具のように、夫の元へ行ってしまって戻ってこないように、愛していると軽々しく言ってしまえるように・・・
部屋に置かれた控えめなカリカチュア、あの時の私たち。
海辺のカリカ。チュア!
フランツ・カリカ。チュア!
チュア!子どものウルトラマンの挨拶。フの遺産はあからさまに反故にする。
カリカチュアは嫌いだ!カリガリチェアにしてくれ!博士の様式美。
詩とはなにか。鞄に詰めていく作業。放り投げていく、落下させる、乱暴に?感情は出すけれど、ちゃんと入れる。自分以外は動かない。見つめられはするが何も言われはしない。当たり前だ、これから去るのだから。もう物事はすべて起こったあと。解決している。だからもう目の前のことに集中するだけでいい。そうだ、書け!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?