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INFJ日記【vol.2】

2022年のクリスマスが終わった。


比較的久しぶりにできた彼氏という存在と過ごすために空けていた2日間だったけれど、相手に仕事が入って空いた時間の隙間に彼が会いにきてくれた、そんな2日間だった。


(他人や自分を分類わけしすぎるのは良くないと自覚しつつも、わたしはこのINFJというラベルに救われたのであえて使う)


1日どこか出かける予定だったのができなくなったことはそりゃ悲しかったけど、でも会いに来てくれて嬉しい、そんな特になんの問題もなくむしろ幸せを感じた二日間だったのに、この漠然とした不安はなんだろう。


彼氏って不思議で難しい。


つい数ヶ月前までは全くの赤の他人だったのに、お互いの好きという気持ちを共有した途端、長く一緒にいた友達よりも距離が近くなる。
わたしはどうやら、この急展開に心と頭が追いついていないらしい。
私が置いた言葉をどう受け取るのかまだ不明瞭な相手でありながらも、素の感情を差し出した方がいいとされるこの関係性にわたしはまだ戸惑っているのかもしれない。

今の彼と初めて会った日、すごく不思議だった。
数時間しか話していないのに、この人ってきっとこういう人なんだろうという感情が共感と勝手につながって、もっといろんな私の話を聞いてほしいし一方で今までに彼の感情をゆすった出来事をもっと聞きたいと思った。これまで男の人に感じた好感?というのだろうか?とは少し違って、母性に近いというか、この人が楽しそうなところをもっとみたいな、この人がどんなことに幸せを感じるのか知りたいとか、そんな気持ちだった。(彼もなんでか知らないけど初対面の私に対して「この子ずっと幸せだといいな」と、本当になんでかわからないけど思ったと話してくれた)

付き合ってみてわかったことなんだけれど「この人ってきっとこういう人なんだろうな」が当たっていることも、勿論外れることもあった。(当たり前)


そんな付き合い方をした私たちだったから、感受性豊かで持っている感情をそのままくれる彼かと思っていたけれど、予想に反して実際の彼は極端に恥ずかしがり屋で、付き合った日あんなに私への気持ちを話してくれたのが嘘だろってくらい口下手で、典型的な好きな子に素直になれなくてイジワルしちゃうようなそんなタイプの人だった。

年上で大人の余裕がある人かと思ってたけど一緒にいるとずっと小学生と遊んでるみたいで、全然ありえないくらい子供な人だった。

こだわりがなくてなんでもいいから彼女に合わせる、みたいな人かと思ったらかなりのマイペースで、あまり無理はしないタイプの人だった。


意外な一面を目の当たりにするたびに、わたしはなんだかずっと不安な気持ちになる。
このクリスマスの2日間、初めて素の彼と長くいたけど2人でいるのに本を広げて自分の世界に入るし、付き合った初日はあんなに饒舌にわたしへの愛情を語ってくれたのに最近はそんなこと言わないし。
なんて考え始めて、私と彼の初めてのクリスマスはなんとなく「不安」な気持ちで終わってしまった。


でもこれは理想と違ってガッカリとする不安なんかではなくて、「彼氏」のことをまだ私は何もわかっていなかったんだという不安だったことがわかった。

「彼氏」という言葉に騙されてはいけない。

彼氏、って、なんだかすごく親密な響きに感じる。彼氏彼女はお互いのことをなんでもわかってて、受け入れあっていて、助け合って、理解しあっているように感じてしまう。
でもそうではなくて、彼氏ということばはただの男と女の立ち位置の説明、客観的立場のラベルであって、そこに温度感とか、そういうものは含まれていないことを忘れてはいけない。
私たちはまだ出会って日の浅い、まだお互いを知り得てない彼氏と彼女なのだ。


そして、そこに不安を感じる必要がないことに気づく。
だって、多分恋愛って、少なくとも今回のものは私にとって、彼が〇〇だったから好きとかそういうものではなくて、「彼がどういう人なのかもっと知りたい」と思うこの感情こそが愛情だったから。結果、彼がどういう人であっても、それが私の予想を反していたとしても、そんなものは関係がなくて、相手を知りたいと強く思うこの感情こそが相手を好きという証だった。


彼は口下手で好きとか言わなくてその代わりに意地悪を口走ってしまうような人だけれど、私を長い間見つめてから優しく頭を撫でてくれる時がある。

大人なんかではなくて言動もがきっぽい子供な人だったけれど、そのぶん私をたくさん笑わせてくれる。

かなりマイペースで無理はしないけれど、その分そういった日はマメに連絡をくれるし「今日は疲れたから帰る」の前に「俺も会いたかったけど」という言葉を必ずくれる。


たとえ彼が思っていた人、もっと言うなら理想と違くたって、ちゃんとこういったところを掬い取ることができて、こういったことに愛情を感じて、感謝できる彼女になりたいと思った。


知らない面、思っていたことが違う面があるのは当然のことだと思う。それでもそう言った一面を知っていくことこそに嬉しさを感じられているのなら、この愛情ってひょっとして最強なんじゃないのかな。


相手にとっての私もそうだといいな。
いや、そうだと思う。
そう信じる事こそが「恋人でいる」ために1番必要な事であるような気もする。

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