祖母の話

たまには普通の話をします。まぁ、ちょっとした身内の話をフェイク混ぜながら話しますね。

もう10年以上前の話です。

亡くなった祖母は、毎日1万歩近く散歩をし、ラジオ体操に出たり、町内会などの地域の活動にも積極的で、近所では有名、そしてそこそこ尊敬されたり信用もされていた、庶民的で活動的な人でした。

ただ生まれたのは戦前でしたから、考え方は至って古風で差別的なところも多々。
自身はまともに学校教育を受けさせて貰えなかった反動からか、子供には「教育ママ」を地で行く人だったらしいです。

祖母の子である私の親は、曰く「地獄」だったとのこと。

でも孫の私には甘く、お小遣いを度々くれていました。古臭い考え方で無理解だったこと、嫌な事も色々あったけど、基本的には優しくて私は嫌いになることはありませんでした。


そんな祖母は、実は自分より先に我が子に先立たれることになります。
私の「おじ」に当たる人が、40代で病死。葬儀の時は他の親戚も、あまりにも早い死に涙していたこと、あまりにも重い空気だったことを今でも覚えています。

それでも祖母は元気で長生きするだろうと思っていた、数年後にいきなり「末期がん」と検査結果が来てしまったのです。
そこから2年もたたない内に亡くなるという、あまりにも突然のことでした。

人生って本当に何が起こるかわからない。

健康そうな人が、まさか末期がん。おじもまさかの病死。
それ以外の親戚も突然死したことがありました。

今は新型コロナウイルスが猛威を振るっているけれど、私はこの経験からわかることがあります。


目の前の健康は、全くアテにならない。医師でさえ、がんを見落とすことがある。


今でも祖母の形見の一部はとってある。それを見る度に色々と思い出します。
後悔もあるけれど、楽しかったことも、嫌なことも、それら全てが大切です。

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