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それでも旅に出るカフェ 近藤史恵 読書感想

大好きなカフェ・ルーズのお話の続編

なんと本書はコロナ禍進行中の話になっている

カフェ・ルーズの店主・円は世界中を旅をしているので、ときどきお休みをしているという設定
世界での美味しいものを発見し、ルーズでその料理を提供してお客はまるで旅をしている気分になれる

コロナ禍では海外旅行もままならない

お店もお休み中となっているらしく、どうなってしまうのとハラハラする場面もある

けれど大丈夫
本書を読み、旅に出て美味しいものを食べたという感動は前作と全く変わらない

「旅に行けなくても、わたしは自由なんだって。だから今はそうでもないです。もちろん、いつか、また旅に行ける日がきたらうれしいけど、今すぐじゃなくても大丈夫です」

それでも旅に出るカフェ

円さん本当に素敵だなと思う

それ故に、「わたしのところに勉強にくればいい」という客の話が気持ち悪くてしかたなかった
ゴルフとかキャンプとかの教えたがりの人が問題になっているけれど、女性一人でやっているカフェでもありそうっていう設定がリアル
こういう人間に捕まり不幸を選んでいくというのもね

そんなものに捉われるよりも旅に出て自由でいたい

素敵、美味しいだけじゃなく少しビターな部分も含めて好きな作品

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