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沖縄離島巡り58-大神島-

2022/5/10

おはようございます。
どうやら本日がマジギリの晴のようです。

動きたくないですが動きます。
というか毎朝嫌だー起きたくねぇーと思ってるの謎。旅してるのに起きたくないって何。怠惰すぎる。

本日は大神島に行きます。

島尻港
往復670円の良心価格
ウカンかりゆす号9時発

大神島も久高島同様"神の島"と言われていてあまり乗り気ではない。
神、スピリチュアル、パワースポットと言った場所とはあまり相性が良くないのだよな。

ぼーっとしてたら着きました。

観光客割と多い
入島料100円はどう使われているんだろう…

わんこいた…。

も少しきれいにしてあげてくれ…

わし以外はわりとガイドなどをつけているようで、電動カートで一斉にどこかに行ってしまった。

速い

一人で周ることにする。

一応港にある島守りの神様に挨拶しておく。

旅や船の安全を祈ってきた神様らしい

ちょっと歩いてみます。

珍しい晴
カニさんに威嚇された
何百mか歩く

見えてくるのはノッチと呼ばれる奇岩です。
琉球石灰岩が削られたよく見るものです。

沢山ある

人間って奇岩好きだよね。
何かしら祈るときに、そうそう無くならなくて見分けがついて貫禄もある岩ってのは信仰しやすいんだろう。
大神島の神も岩に宿っていると言われている。

ノッチと呼ばれる奇岩

そして唐突の道の終わり。

あら〜
あらら〜

工事現場で事故が続きそのままになってしまった道路。
島を一周する道路を作ろうとした時に、神に許しを得ずに岩を壊してしまった祟りらしい。


大神島には"ウヤカ(ガ)ン"と呼ばれる神に選ばれた女性がおり、旧暦の6月から5ヶ月間ほぼ毎月彼女達が主役の神事がある。この神事も"ウヤガン"という。
というかその他にも昔大神島には年間60くらいの祭事があり、ウヤガンはそのうちのひとつみたい。

わしが話を聞いた島民はウヤカンのことを生き神様と言っていた。ウヤガンでは神がウヤカンに乗り移り、5日ほど山にこもって神と交信を重ねるらしい。
金田一やTRICKで聞いたことのあるような神事である。

この生き神様がええよと言わないうちに岩を壊したので神が怒ったのだと。
この時壊した岩のかけらが港においてあったあれらしい。

島の果て
手抜き工事とかいう噂も…

世界の果てをみたので戻ってきて、島唯一の食堂『おぷゆう食堂』にきた。
大神島は島民20名程。
食堂があるのは観光客が多いことを伺わせる。

おぷゆう食堂

名物はカーキタクと呼ばれるタコの燻製を使ったカーキタコ丼。方言だとカーキタクとなるがわかりにくいのねカーキタコ丼と書いてあるようだ。

カーキタコ丼

味付けは牛丼である。
タコは硬く噛むほど味がでるスタイル。
元々はカーキタクは冷蔵庫がない時代の保存食。貴重だな〜と思ってる食べた。

しかし最近食えないんだよな…特に…米…。
少ないくらいの量なのに残してしまった。ごめん。

この食堂は宿泊もやっているが、なんと言っても一番の見どころは島の資料がおいてあることだろう。

店内は雑貨も売っている

ウヤガン等の神事は全部口頭で伝承されており、ウヤカンの決まり方も“ある日突然神が降りてきてお決めになる”というスピリチュアル満載な感じなので、兎に角文献がない。
島民は文章で残さねぇんです。

そこでこの島同人誌です
めちゃくちゃ便利
2017年発行で新しい

主に今回の記事の神事、祭事に関わることはこれが参考です。ちょっと値が張りますが、大神島に興味ある人はこれしか文献はねぇぞと思ったほうが良い。
偉い博士とかが頑張って記録してくれたありがてぇ文献です。

儀式の様子もわかる
年5回のウヤガン

他にも方言とか戦時中のこととか全部まとまっています。島同人誌ってすげーー!

ちなみに今ウヤカンは90近い一人だけです。
島民に今後どうなるんですか?と聞いたら
「次の生き神様が生まれるかどうかも神がお決めになる。誰にもわからない。」
と言っていました。
あぁこの島“マジ”なんだなと思いました。

土着の信仰が今でも残っている島。
こんな観光で来た外部の人間に島のことわかるわけねぇわ。
そしてもう多分この島の信仰は風前の灯。
消えゆく島の光を見たなという思いです。

おぷゆう商店の前は小中学校跡。
2010年に廃校が決まり2011年には取り壊されたようで、今はその跡しか見ることは出来ません。

小中学校跡地
創立30周年記念碑
創立50周年記念碑
ちょっとさびしすぎやせんか…

島の生徒は最大68人くらいだったらしい。
戦後軍隊からの帰還等で島の人口が膨れ上がった時の話なので今から60年以上前ですね。

ちょっと多すぎるよということで、1961年に宮古島に大野超と高野集落という農業団地が作られ、そこに大規模に移住をしたらしい。
その時に水納島(多良間村)からも移住が行われ、水納島と大神島の人口はこの年境にがくっと減少。
今に至るというわけだ。
まさかここで水納島の話を聞くとは思わなかったよ。そんな理由があったんやねぇ…。

大神島は祭事をめちゃくちゃ大事にしていたので、移住した後もウヤガンの度に暇をとってきっちり帰ってきていたらしい。
島、面白いな。なんか普通の楽しみ方ではない気がするが。

歩いてたらなんかみつけた。

さっきの島同人誌で調べたところ、大干ばつの際にこの米軍の燃料タンクに水を入れて運んできたらしいです。

米軍飛行機の燃料タンク

めちゃくちゃ水に苦労していたんだね…。

飲料水用の井戸フタカー

遠見台に行く道を登ります。あち〜〜。

集落を越え
シーサー
シーサーァァァァ
井戸(カフカヌカー)の横には
遠見台入り口

ちなみに道中見た車にはナンバーがなかったよ。島らしいね。

当たり前のナンバーなし
もちろんはしってるよ

さぁ遠見台にいこう。

細い道を
貯水タンクを見上げ
芭蕉の横を抜けて
階段を登り
拝所を経て
頂上へ

まぁここは文句なしに気持ちがええね。

絵になる
遠見台入り口まで戻ってきた

このあたりの小道は気持ちがいいので天気が良ければおすすめですね。クソアチィので熱中症気をつけて。

多目的広場ひろすぎんだろ。

だだっ広いがキャンプしちゃだめ
キャンプしたくなるよな…

海岸線を歩く。

消える飛行機雲〜
こちらも道の終わり
こちらにも岩

ここも拝所。ここは水の神様らしい。

拝所の前の堤防は途切れている。神の通り道らしい。

いくつもある神の通り道

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