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「性格」を読み解く
人が他人の性格、もしくは戯曲に出てくる登場人物の性格を「おおらか」とか「せっかち」と認識するとき、
それは何をもってそう感じているのでしょうか。
先日、出演した舞台で、もっとおおらかに、と何度もチェックがあり、
自分がもともとせっかちで激しめな性格をしているのでなかなか苦労しました。
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思考が言葉になり、言葉が行動になり、それが習慣となり、性格となるのであれば、セリフから登場人物の行動や性格を「なんとなく」ではなく、
推理したり議論したりしながら読み解けるのではないか。
そして、もっと細かい人で演じてほしい、
とかもうすこし穏やかにやってなど演出家からオーダーされた場合、
具体的に何を変化させると役の「性格」を演じることができるのか
その推理や考察、議論に役に立ちそうないくつかの要素をまとめてみました。
まずは性格について。
大きく四つのタイプに分類してみました。
なぜ四つのタイプかと言いますと、
人間を含めたこの世の万物はすべて、火・地・風・水の四つの元素、つまり四大元素で構成されているという考え方があります。
(詳しくは形而上学で学べます)
心理学者ユングは、この考えを基に、
人間の心の機能も四つに分類しました。
━━━━━━━━━━
◆直感 = 火
◆感覚 = 土
◆思考 = 風
◆感情 = 水
━━━━━━━━━━
この分類の考え方をカール・G・ユングの「タイプ論」と言うそうです。
人間は「直観」「感覚」「思考」「感情」のどれかを重視して、それを優先機能として生きていくという仮説の元、 「直観タイプ(火)」「感覚タイプ(土)」「思考タイプ(風)」「感情タイプ(水)」の4タイプがいるというものです。
その特徴をまとめたのがこちら↓
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みんな大好きファイナルファンタジー7の主人公クラウドはこの四つのタイプで言ったらどのタイプでしょう?
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クラウドはクールだから風タイプ!
と多くの人が感じると思うのですが、
じゃあそのクールさはどういった行動から感じられるものなのでしょうか。
クラウドの印象的なセリフと言ったらコレ。
興味ないね
このセリフ、アクショニング理論で考えてみると、クラウドの行動はなんでしょう?
考えられるものを挙げていくと、
受け流す、かわす、はね返す、放棄する、避ける
などが考えられます。
その行動が多ければ多いほど、
その人の特徴、つまり「性格」として周りの人間が認識するのではないでしょうか。
それぞれのタイプに多いアクションを整理してみました。
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(セリフから行動を読み解くアクショニング理論に関してはこちらの記事を参考にどうぞ↓)
もちろん四六時中、火のアクションしかしてない、なんて人は存在しないと思いますし、
コミュニケーションを取る相手によってもアクションが変わってくるのが、
漫画やゲームのキャラクターと違って面白いのが「人間」の特徴だと思いますが、
それぞれの傾向や癖を読み解くことで、
性格が形作られていくのだと考えます。
最後に、「かもめ」のキャラクターをここまでの理論を基に分類してみました。
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ニーナが風タイプというのは、
もちろん、
歓迎する、賛美する、やりすごす、
など風タイプのアクションが多いからという理由もありますが、
「カモメ」という風の象徴と言ってもいいような鳥とニーナを重ね合わせた作者、チェーホフのことを考えたら風だろう!という推測。
そしてトリゴーリンが水なのは、
「俺には自分の意志がない」と言ったセリフに象徴されるように、
受け身で、流されやすい特徴から水に分類したのだけれど、作中で「湖が好きなカモメ」という描写から、トリゴーリン=湖の暗喩とも考えられないかと思い水に分類しました。
最後に
わたしは血液型占いとかで、
O型かーじゃあ大雑把だね!
乙女座かーじゃあ現実的なんだね!
みたいに人を紋切り型みたいに分別するのはいかがなものか、と思っているし、
人間の性格はもっと複雑で、分かりにくいものだ、という考えています。
ただ、今回、性格を四つに分類した目的は、
あくまで性格は何によって認識されているものなのか、を考察するためのものであって、
ステレオタイプな演技、この人は水タイプだから、常に湿っぽく演じよう!
みたいなことを目指しているわけではありません。
自分に合った役を見つけたい、
とかこの役に合った役者を探したい、
といった判断材料の一つとして、
この世界を構成する一つとして、
四大元素の分類を参考にしていただけたらと思います。
役作りの過程を、「曖昧」で「なんとなく」な役作りから脱して具体的に、
建設的に議論や推論を立てながらできるようになればいいなと思っています。
おわり
サブテキストを読む、
という座学のレッスンをしています。
ご興味ある方は是非。
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DNAアクティベーションという、
形而上学に基づいたヒーリングもできます。
こちらも気になる方はお問い合わせください。
形而上学入門クラスはこちら↓
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