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詩|STUPiD GiRL

2022.6.4に川越ロトムにて行われたポエトリースラム『川越スラム』初戦で読んだ作品です。

運のいいことにこの日は自分の25歳の誕生日で、自分の情けない過去や振り切れない思い出に別れを告げるために出場しました。
内容は只の自分語りですが「2年ほど負け続けて初めて勝つことが出来た」「絶対に勝つと決めてその気持ち相応の準備や練習をし、結果を出すことが出来た」作品なので大変思い入れがあります。
内容が内容なだけに舞台上で読むことはもう2度とないので、供養として今回載せることにしました。

タイトルはこちらの曲からお借りしました。


誰かがまたその席に座ってる
退いてと言えないから逃げ出した教室
いないものにされた仲良しグループ
机に伏せても乱れる呼吸
爆音の昼休み 笑い声を聞きたくないならそう
俺を助ける奇跡の元へ

青春のBGMジターバグ
根暗が鳴らす四弦の低音
ライクアライブハウスみたいな妄想
舞台裏にも熱を浴びない熱が有り
迎える脚本通りのハッピーエンド
キッカケ通りに降りる緞帳

時は流れて東京都阿佐ヶ谷
初めての音響
永遠を語った仲間達
何処までも行けると上げたフェーダー
立とうねと指を絡めた吉祥寺シアター
だけど終わりは呆気なく キッカケ通りに降りぬ緞帳
2度と絡まぬ脚本の上 視線も合わせず今生の別れ

あれから奇跡はいくつ起こった?
分岐点はいくつあった?
感情に縛られ月給で生きて理想を買えない夜しかない “何も出来ない”破壊衝動 希死念慮 希望 回想 どうしよう
生まれた時から自堕落万歳
「来世で本気出す」の来世が今世
レゾンデートル 生存戦略 何も持たずに大人になって 進行方向違えて今か

愛だの恋だのに唾吐いた23
自傷行為も様になった24
LINEなんか一件も来ないのに迎えたハッピーバースデー
この舞台上
先天的に欠落した人間性じゃ普通か
はたまた初戦敗退か?
だから不幸を演じたSTUPiD GiRLにだけ、当たるスポットライト
これが3度目の夏

羨ましかった画面の向こう
彼奴を殺す為の今日
何も言えない書けない情けない女子が
渙然氷釈するその様が
身の程違いの舞台も全部
まっさらにして変えていく全部
机に伏せた教室の隅から、今、此処川越へ

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