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本を好きになったきっかけ

わたしがふたりいた話

この本は1986年7月18日に母から買ってもらった私が初めて読んだ文庫本です。

何故購入日まで覚えているかというと、母が表紙カバーの裏に日付けと私の名前、母からと書いていてくれたからです。

記念に日付けを書いてあげたくなるほど、私はこの本が好きで何度も読んでいました。

実はこの日付もこれを書くために、久しぶりにこの本を手にとったときに、初めて気づきました。

幼い頃、絵本を読んでもらうのがとても好きで、アンデルセンやグリム童話の今より随分クラシカルな絵と金の箔押しの題目の質感がきれいで、幼心にとても好きだったことをよく覚えています。

小学校に入り、ハードカバータイプの大きな文字の本ならどうにかひとりで読めるようになっていました。

母の職場近くの本屋だったことをよく覚えています。

そろそろこんな本も読めるんじゃない?

と母が薦めてくれたのが、

この「わたしがふたりいた話」です。

わたしにとって手のひらサイズの文庫本は大人が電車で読んでいる「難しい」本でした。青い鳥文庫が児童書とも知る由もない私なんだかいっきに大人びた気持ちになって、二つ返事で買うことにしました。

このお話は女の子がいたらずら心で家の電話で家の電話番号に電話したら…

という不思議なお話です。

私は宿題はもちろん、テレビを観るのさえも惜しいくらいに夢中になって読みました。

いつか子供が生まれたら読ませてあげたいと思い、大切に残してありました。

幸せな事に二人の娘達もこの本に夢中になり読んでくれました。

これを書くにあたり、この本の作者が大好きな「ふしぎなかぎばあさん」と同じ作者の手島悠介さんだということを知り、とても驚きました。

更に、今年の3月に85歳でお亡くなりになったことを知りました。

心よりご冥福をお祈り致します。

30年の時を越えてこれを書くにあたり、たくさんのことを思いだし感謝の気持ちが溢れています。

最後まで読んで下さりありがとうございます。











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