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UC Berkeleyのサマースクール(LLMに行かれる方向け)

はじめに

私は、2017年7月2日から6週間、UC Berkeleyのサマースクール(Summer Session)に参加しました。帰国子女ではない方は、LLMに参加する前にサマースクールに参加するケースも多いと思いますが、サマースクールの選択は非常に悩ましいですよね。今回は、以下のとおり、私が参加したUC Berkeleyのサマースクールについて紹介させていただきますので、皆さんのサマースクール選びの参考にしていただければと思います。

UCBサマースクールとリーガル関連クラス

UC Berkeleyのサマースクールは、Berkeley Lawが設置する授業ではなく、大学全体が非常に多彩な授業を設置しています。私は、そのうち、(1) Introduction to Legal English and U.S. Lawと、(2) Legal Writingを受講しました。講師は、インディアナ大学ロースクールの教授でしたが、UC BerkeleyのSummer Sessionを担当するのは初めてだったとのことで、探り探りで授業が進められました。なお、担当教授のCathy は、Summer Session の始まる前の週末に、足に大怪我をし、第1 週目の授業に参加できず、第1 週目のみ別の教授が担当しました。気さくで優しい方でしたが(通常は、教授に対して、「Professor」又は「Professor+ラストネーム」で呼ぶのですが、彼女は「Cathy」という愛称で呼ばれることを好みました。)、その後も、車椅子生活を送っており、Berkeley 生活にネガティブな印象を持ってたこともあり、去年は別の方が担当したと思います。私のコースは、LLMでクラスメイトになる数名(タイ人2名、ブラジル人1名、日本人3名)、数名のヨーロッパの学生(年齢は20代後半)及び大勢の中国人学生(18~21歳)で構成されていました。

(1) Introduction to Legal English and U.S. Law

こちらのコースは、米国法の基礎を一通り学ぶもので、憲法から、契約法、不法行為法、物権法、訴訟法の概略とケースの読み込みを行います。サンフランシスコにある裁判所の見学ツアーがあったことや、法制度の違いを理解できたこと、基礎的な用語を習得できたことは有益でしたが、教授が不慣れであったこと、LLMでも裁判所見学の機会があり、LLM必修クラスで法制度の違い等を学べること等を踏まえると、個人的には、Speaking等の英語力を伸ばす目的で、PresentationのコースなどLawとは関係ない別のSummer Sessionのコースを履修した方が良かったかなと思っています。

(2) Legal Writing
Writingの基礎についてレクチャーを受け、その後実際にClient LetterとMemoを作成します。こちらも探り探りで授業が進められ、教授からのフィードバックも手厚いものではありませんでしたので、不満の残る内容となりました。もっとも、与えられたフォーマットとノウハウを基に、自分でじっくり時間をかけて書面を作成することができましたので、この点では良い経験となりました。

Summer Session中の生活

英語力を向上させるべく、International House (通称I-house)という名の学生寮でインド人のコンピュータサイエンスを専攻しているPh.D.の学生とルームシェアしました。I-house は、1930 年8 月、当時排斥されがちだったアジア人留学生の受入れを意図したキリスト教活動家が作ったもので、600 名以上の学生が住んでいます。かつては、「不確実性の時代」で有名な経済学者John Kenneth Galbraith 氏や国連難民高等弁務官を歴任された緒方貞子氏も学生時代、ここに住んでいたそうです。I-Houseの歴史は古く、お世辞にも綺麗な建物とはいえませんが、寮内では様々なイベントがあり、世界中から来ている寮の学生ととても仲良くなりますので、英語力向上のためには最適な場所でした。また、食事はメインダイニングでのバイキング形式でここでも多くの友人を作ることができます。
私と同時期に住んでいたメンバーは、多くのメンバーがSummer Sessionの間だけ滞在する形をとっていましたので(秋学期には新しい学生が入居します。)、Summer Sessionが終わると、私の友人もほとんどが帰国してしまいましたが、何人かは今でも連絡を取り合っています。今後Berkeley Lawに単身で留学される方には本当にお勧めです。

まとめ

以上、UC Berkeleyのサマースクールは費用が高い割に得られるものはそこまで多くないので、費用対効果を考えると、セブ島の英会話学校等で毎日みっちりスピーキング等の授業を行う方が良いのではないかと思いました。他のアメリカの大学はLLMがサマースクールを提供しているケースもあり、特徴も異なるかと思いますが、サマースクールを選択される際に参考にしていただければと思います。 

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