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とわずがたり・オタきわる

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オタクがオタクと呼ばれる遥か以前から、オタク的生活をおくるおっさんのとわずがたり。
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記事一覧

ユリーシャ殿下、お言葉。

 私は、深く星間国家間の情勢とガミラスの現状とを振返り、非常の措置によっていまの局面を収拾しようと考え、ここに忠実かつ善良なあなた方ガミラスの人々に申し伝えます。

 私は、ガミラス新政府に対してガミラス帝国隷属下にあるそれぞれの国家および軍に対して、和平宣言を発布するように命じました。

 そもそも、ガミラスの人々の平穏無事を確保し、あまねく星々の知的生命体を救済し、すべての星間国家の繁栄の喜び

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宇宙戦艦ヤマトとアニメブームの周辺(その5)

 最愛の人。森雪を失った古代進が、ヤマト第二の女神・テレサとともにその命を宇宙に散らせ、宇宙戦艦ヤマトの物語が幕を閉じて二か月足らず。

「宇宙戦艦ヤマト2」の放送が始まる。

 中学生のわたしは大学生のおにいさんやおねえさん(いままで「先達」と呼んできた方たち)に連れられて、サンケイホールやオレンジルームで催されていたアニメ関係(主にヤマト)のイベントに足を運んでいた。

 そのうちのいくつかは

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宇宙戦艦ヤマトとアニメブームの周辺(その4)

 わたしが小学五年だから、『さらヤマ』の数年前。

 テレビ版の宇宙戦艦ヤマトが始まるホンの数ヶ月前。

 大阪はなんばのホテルでジュリーには一度会っている。

 「自分、こどもやのに髪の毛、染めてるん?」

と聞かれただけなのだが、それ以降、ジュリーのことを「あのときの派手な格好(なり)のおにいちゃん」として認識していて、歌謡界のスターで遠い存在というだけではなかった。

 いや、「ヤマトより愛

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宇宙戦艦ヤマトとアニメブームの周辺(その3)

 その日。

 ジュリーがアニメソング界にやってきた。

 少なくとも、わたしにとっては晴天の霹靂だった。

 1978年、初夏。

 劇場用アニメ『さらば宇宙戦艦ヤマト ―愛の戦士たち―』の主題歌を沢田研二が歌うというのである。

 「なんで?」

 そう思わなかった〈ヤマトファン〉はいなかっただろうとおもう。

 少なくとも、わたしとわたしの周りのヤマトファン(主にわたしより年長)はそうだった

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宇宙戦艦ヤマトとアニメブームの周辺(その2)

テレビの放送終了から二年たった1977年夏。

ブームはついに爆発し「社会現象」という活字が新聞に躍った。

劇場版『宇宙戦艦ヤマト』が封切られたのである。

最初の上映は東京でのみ。

しかも、四館だけであったのだが「社会現象」と呼ばれたブームの爆発を受けて、全国主要都市の巡回興行と全国の東映系洋画館でロードショーされることになる。

いまではごくふつうにおこなわれている声優の舞台挨拶やセル画と

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宇宙戦艦ヤマトとアニメブームの周辺(その1)

1970年代の中頃。

突如として起こったかのようなアニメブーム。

ただ、その予兆は、すでにあった。

その起爆剤となったのが〈ヤマト・ブーム〉。

『宇宙戦艦ヤマト』の異常に加熱した人気である。

70年代後半から80年代初頭(宇宙戦艦ヤマトから機動戦士ガンダム)にかけてのアニメ・ブーム。

特に〈ヤマト・ブーム〉についてここで語るのは、ある意味で語り尽くされた感がある。

が、いちおう簡単に

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宇宙戦艦ヤマトのプラモデルを作る支援をする(その2)

やまとがわさんは過日、塗料を買ってきた。

正直に言えば、ボクも同行していたわけだけど、色のイメージは人それぞれで、作例通りに作っても面白くない。

そこで、彼女の思い通りに塗料を買うのを見守る。

そりゃ、少しは助言しましたよ。なんとかメタルっていうのは、口紅でいうパールとかラメっぽいのだとか、光沢色はグロスだとか。

翻訳というか通訳というか。女性に判る言葉に変換する。

それ以前に、家でどん

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宇宙戦艦ヤマトのプラモデルを作る支援をする(その1)

相棒のやまとがわさんのBlog「ヤマトプラモ建造日誌(1974-2199 宇宙戦艦ヤマト とはず語り)」の連動企画。

宇宙戦艦ヤマト(ヤマト'74)の仮想再放送の感想ブログを無事完走した彼女がいままでに買い集めた、宇宙戦艦ヤマト2199のプラモを作るという。

イタレリの1/35レオパルドA1とハセガワの1/72メッサーシュミットくらいしか作ったことがない彼女が、組みやすくなっているとはいえ、プ

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恥ずかしいけど気持ちいい

 あなたには、ある日突然、アニソンが歌いたくなるとき、というのがないだろうか?。
 なぜだか無性にアニメソングが歌いたい。
 それも、口ずさむといった程度のものではなくて、大声を張り上げて、歌うというより「がなりたてる」といったほうがいいような。
 理由はなんだっていいのだが、歌は「アニソン」でなくてはならないのだ。
 そんなときは、仲間を誘ってカラオケに行く。
 まあ、ひとりで行ってもいいのだが

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みんな大好き!70年代アニメソングの謎

 わたしはアニメソングのことを「恥ずかしい、恥ずかしい」とばかり書いているが、わたしだってこどものころからアニメソングを「恥ずかしい」と思っていたわけではない。
 それどころか、「かっこいい」歌として捉えていた。
 そう、アニメソングは「かっこいい」のである。
 もう、この世のものとは思えないくらいかっこいい歌はいくらでもある。
 ところが、そういったアニメソングは、かっこよければかっこいいほど、

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