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士業のタタミカタ_1

7年前のモガ期の断片から

 現状については、またゆっくり書きますが、税理士事務所を如何せん、ともがき苦しんでいた2014年、7年前のグロービスのとあるクラスで自社課題を取り上げて作った拙いスライドを、ご一緒しましょう。

山ほど言い訳したい点はありますが、当時の熱も大切なので、そのままスライドを何回かに分けて、こちらに貼ります。

先ずは、業界と自分のポジションを考えています。

業界の現状1

税務・会計に関するサービスに、どんな仕事があって、それをどのような組織が受け持っているのか?  を、依頼者の事業や資産規模の大小を横軸に、必要な専門性・知識・経験を縦軸にして4象限で区分すると、こんな感じ。
(縦軸の高低の間の矢印は、↑↓に読み替えてください。)

・規模が大きくとてつもなく難しい「異次元」
・規模は大きいのに簡単で羨ましい「高嶺の花」
・規模は小さいのにやたらと難しい「職人芸」
・規模は小さくて、それなり簡単な「労多くして...」な仕事

例えば、「異次元」には、多国籍をまたにかける法人の多国籍にわたる国際税務調整のような仕事。「高嶺の花」は、1,000人規模の会社の年末調整のように、内容的には出来なくないけれど、物量的に受けられないような仕事。「職人芸」は、資産税関係で誰も知らないような個別通達に関わる評価のような仕事、「労多くして...」はつまりは、普通の税理士さんの仕事のことです。

これらをのうち、やはり「異次元」エリア・特に右上の隅は、世界にネットワークを持ち、各国の税務にも通じているBig4・4大会計事務所しかできない。大多数の会計事務所はほぼ、この逆サイド・左下隅の青く塗った三角のエリアでしのぎを削っている、のではないか、と。

当時に得られる数字を拾い集めて推定(と、言うよりは妄想かも知れませんが)すると、税務・会計に関する業務の勢力図は、こんなかな、と。

業界の現状2

本来なら、それぞれのセンサス調査や、基本調査をアップデートしないといけないのですが、それをやっていると、なかなか本筋に到達できないので、いずれの宿題とさせていただいて概要をご覧ください。

このように大多数の会計事務所が行っているのは「小零細企業向けの税務・会計に関するサービス」なのだと思います。

念のため、「中小企業」には明確な定義があって、サービス業なら「資本金の額または出資の総額が5千万円以下、あるいは従業員数100人以下」、小売業なら「同 5千万円以下、あるいは同 50人以下」とあるので、つまり限りなく小さな家族経営の会社と100人規模の会社をまとめて「中小企業」とされているので、あえて「小零細企業」と呼ばせていただきましたが、ここに明確な基準はありません。加えて書かせていただければ、小零細企業と言うと、なんだかバカにしたように感じる方がいるようですが、私の実家、父が経営していた会社も「小零細企業」でしたので、特別、蔑んでいる訳でもありません。

この図表に、私が3年前まで営んでいた野澤会計事務所のポジションも図示しています。

このポジションには、死に物狂いで働いてかなり早く、開業7年頃に到達していました。その頃の気持ちは、どんな風に考えたかの記憶では「そこから見上げると、このまま進むと、その先には大巨人の世界が広がっていて、とても太刀打ちできるように思えない。けれど、振り返ると、そこには自分でも戦えるかもしれない世界があった。」と。だから「このセグメントでの上位を目指そう。」と生意気な物言いですが、本音は、その上の世界で戦う気構えも、知識も能力も、資本も人材も自分には無い、との判断をしていました。その判断は、いま考えてみても正しかったと思います。

この話は何処へ?

中途半端ですが、ここで一区切りさせてください。どこへ、この話が目指すところへ辿り着くのか自信がありませんが、私の失敗の数々も含めて、税理士だけではなく、「士」のつく サムライ業のタタミ方を考えていきたいと思っています。

(次回は、マイケル・ポーターさんの5Focesを使って作った図から。)


#税理士
#士業のタタミカタ
#人生設計
#小零細企業の経営











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