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【ぼちぼち往復書簡】ブエノスアイレスでタクシーに乗る時は・・・ From すみこ

ようこちゃん。熱唱事件、想像すると笑っちゃうけど、さぞかし怖かったことでしょう。

日本だとタクシーに乗り込んだ瞬間に「ふー、安全地帯。」みたいな感じで気を抜いてしまうけれども、海外でタクシーに乗るのはちょっと緊張するものだよね。もちろんブエノスも、です。

ブエノスアイレスは治安がいい街ではないし、タクシー運転手が手引きする強盗というのも無きしもあらずなので、特別にタクシーでは緊張を強いられます。

とはいえ、最初の頃はそんなこと知らなったからね、見ず知らずのタクシー運転手はカタコトの語学練習台みたいな気持ちで、ちょっとした雑談なんかもしていたんだよね。ある時「タクシー運転手さんに香水がいい匂いだって褒められたー」とウキッとモードで友達に話したら、「こらこら。注意しなきゃダメよー!」とたしなめられたのでした。

早速、スペイン語の個人レッスンの先生に、タクシーに乗ってから降りるまでの会話シュミレーションレッスンを頼んだよ。異国での語学の先生って、言葉を教えてくれるだけじゃなく、ある時は生活習慣のコーチだし、ある時はなんでも吐き出せるセラピストであったりするものなのよね。
ともかく、そこで教わったのは、第一に運転手とは丁寧な言葉使いで話して、徹底して他人行儀を貫く。第二に、一人暮らしとか、いつまで滞在などの個人情報を明かさない。これらはタクシー運転手による危険行為防止策。
第三に、タクシーを降りてから家に入るまで見届けてもらう。ということで、こちらは玄関入り口を狙う強盗防止策。

もちろん他の国と同様に、乗る前にタクシーの種類は選ぶ必要があるし、メーターの上がり方がカタカタ早すぎるのに気づいたら、素早く降車する必要もある。運転が荒すぎて、着くまで口の中で呪文を唱えたことも、実はあった。

こう書き連ねると、結構怖いね。
でも夜遊びするミロンゲーラにとっては、タクシーは避けられない帰宅手段ですのでね、がんばりました。最終的に怖い目に遭遇せずに済んだのは、レクチャーを真面目に実行していたおかげさまだと思ってる。

しかし、ついに最後まで行き先を告げた時に運転手から聞き返されるのをクリアできなかったのは悔やまれる。住んでいた通り名は、Peru というのだけど、Rの発音が上手くできないのだよねー。巻き舌練習しなきゃ。

北海道はもう20度を切って涼しくなってきました。短い夏が過ぎ去る気配です。
東京はまだまだ辛い気温だね。残暑お見舞い申し上げます。

すみこ

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