モビールのすすめ
モビールを購入した。あの吊るすやつだ。天井から吊るしたら、ゆらゆら、魚とか気球とかが空気の流れで揺れるやつ。
不要不急以外の外出を避けるよう言われている昨今、外出とは関係ないけれど、モビールは重要でもなく、急ぎでもないなとぼんやり思う。
モビールを購入したのは、さみしかったからだと思う。
ひとり暮らしの家の中で、わたしが自らの手で動かさずして、勝手に動くものがほしい。リモートワークになって毎日自分の家にいると、一日中、勝手に動くものを目にしないのだ。
生物が生きていく環境には、風に揺れる樹木の葉や、飛ぶ鳥や、と自分の意志と関係なく動くものの存在があるのが当たり前である。
部屋の中に動くものがない感じが、意外に、自分の心のなかで、澱のようにちょっとずつちょっとずつ沈殿していくみたい。沈殿していくと所謂それはあまり良くないストレスになる。
購入したモビールは、星が4つと、月が1つ。そこにロケット2つとUFO1つがついてる。
サーキュレーターの起こす空気の流れに、ゆらゆら、ゆらゆら。
気がついたのは、天井の照明で影ができる。その影もゆらゆら、ゆらゆらする。そして何より、わたしに関係なく動いてくれる。
モビールは不要不急だけど、心を救うよ。
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