先輩の命令は絶対
私が半ズボンを穿いて走り回っていた頃が懐かしいあの頃、よく上級生(中学生)に嫌なことをされた。
ある日の夕方遅く、買い物帰りに道の向こうで、嫌な先輩を見かけた。
(呼び止められないように! 何もされませんように!)
そう願いながら、先輩とすれ違った時、「〇〇(私名前)ちょっとこい!」
願い虚しく呼び止められた。
また、なんかされる。そう思いながら、先輩の方に近づいていった。
「ちょっと、こっち来い」
そい言って先輩は、大きな木の影に私を引っ張った。
「おまえ…」
「唄、歌え」
「えっ? 歌?」
私が住む村では、先輩の命令は絶対だった。
歌詞もその場で覚えさせられ、そして小学生の私に、なんどもなんども歌わされたのが、この曲…
当時、流行ってったんだこの曲が。