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かくかくしかじか〜三輪山・室生寺・龍穴神社②〜

さて、三輪山登頂が無事に終わり、
次は室生寺、龍穴神社です。

この二つの場所は、別々の方にそれぞれおススメされていた場所なのですが、偶然にもすぐ近くにあり、
また、当時TVを持っていなかったので(TVどころかアンテナもなかったw)知らなかったのですが、奈良のCMで十一面観世音が使われていたそうで…。それを見たうちの母が「CMの観音様、見て見たいのよね~」としきりに言っていたのですが、なんとそれが室生寺の観音様だったのです。

そんな偶然が重なり、もう行かねばなるまい。と、使命感に燃えておりました。

三輪山登山という大仕事を終えたわたし。
大神神社のある三輪駅から電車でゴトゴトと移動します。
電車の窓からはどんどん、見覚えのない景色が流れてきます。

奈良の半分は秘境。

なんて言葉を良く聞くけれど、たしかになかなかの秘境っぷりがありました。

そして、最寄駅である室生口大野から1時間に1本しかないバスでたどり着いたのが、女人高野山と呼ばれる室生寺。
その先に龍穴神社があるので、まずはそちらから伺ってみることに。

龍穴神社と言うのは、知り合いの音楽ディレクターさんに教えてもらった場所で、その名の通り「龍穴」と呼ばれる大きな穴と、立派な滝がある神社なのです。その方はその滝の音を使ってヒーリングミュージックなど編集しており、奈良に行くなら是非!とおススメされていたのです。

そしてたどり着いた龍穴神社。
大きな派手な神社ではなく、古くから田舎にあるような、こじんまりとした、でもとても歴史を感じさせる神社でした。
その境内には、何メートルあるんだろう?とてもとても背の高い、杉の木が何本も植わっていました。

そんな龍穴神社でちょっと不思議なことが起きました。
境内の中にはいり、本殿にお参りし、敷地内を散策していたのですが、
参拝客は他におらず、それどころか社務所の扉も閉まってる…。

多分、祭事があるときしか開かないのでしょう。
御朱印をいただきたかったのですが、しょうがないか…と諦めたその瞬間…

なんと急に社務所の雨戸?がガタガタっと開き始めたのです!

そして、中からおじさんがヒョッコリ顔を出して、「おーい!これあげるよー!」って、神社のパンフレットを差し出して来たのです。

ちょーびっくり(O_O)
誰も居なかったのに…

見るからに神主さんって感じじゃないおじさんだったのですが、ものは試しに、

「御朱印頂けますか?」

と聞いて見ると、二つ返事でオッケー。
サラサラっと龍穴神社の御朱印をしたためてくれました。

「今日これから消防の検査があってねー!普段は無人なんだよー」

なんてラッキーなんだ、自分…。こんな事があるんだ…。

そしてさらに不思議な事が…
その場でおじさんと少し話しをしてると、
急に神社に突風が吹き、
奉納されていた絵馬がカタカタっと楽器の様に鳴り響いて、
さらに境内の沢山の杉の木から、落ち葉がまるで雪のように降って来たのです。
すごく幻想的でした…。

多分その風、境内にしか吹いてなかったと思うんですよねー。鳥居の外は無風だった…。そう、まるで神社の中を龍が通ったみたいな風だったのです。

おじさんに龍穴はこの神社のうらの山にあるよ、と教えてられ、往復で45分程かかるようなので、不思議な神社が名残惜しかったのですが、先を急ぐ事にしました。

そして、龍穴神社を後にして、よいしょよいしょと山道を登り始めました。
山道って言っても、整備された車道なのですが、
「今日は良く山を登る日だなぁ」と思ったものです。

そして、ようやくたどり着いた「吉祥龍穴」です!
滝の流れも、音もすごい迫力!
龍穴と滝は間近では見ることが出来ないのですが、
拝所が設けられているので、そこからゆっくり眺めることが出来ます。
ちなみに、こちらは弘法大使・空海が雨ごいを行った場所だそうです。
ほんと、日本全国、空海さんの足跡はどこにでもあるなぁ。と感心しきりです。

(滝と吉祥龍穴。)

そんな龍穴と滝にも参拝できたので、
もったいないのですが、また先を急ぐことに。
帰りは下り坂なので、ととっととーと下山します。
龍穴神社のおじさんに「早かったね!」と驚かれながら、次の目的地、室生寺への道へと戻ります。

続く。


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