1-26 マヌケが寄るとも知は濃くならぬ
\生産現場の効率の悪さを問題にする会議が自分たちの意志決定の効率の悪さに気づかないのは、悪い冗談でしかない。ムダな議決権者を排し、デメリットの洗い出しが確実にできるよう、案件ごとに処断水準を振り分けることが大切だ。\
今日、朝からお集まりいただいたのはほかでもない、我が社のヌキタ工場を閉鎖すべきかどうかという問題だ。調べてみたところ、ツネキ工場では一〇人で一日一つを生産しているのに対して、ヌキタ工場は二〇人がかりで一日一つしか出来ない。さて、どうしたものか。こう社長が切り出した後、侃々諤々と議論を重ね、三〇人もいる取締役会は、夜になっても、たった一つの結論すら出すことができなかった。
ここから先は
1,277字
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?