見出し画像

推しのYouTubeを見ると、現実の友人と会うより元気になるかもしれないという研究

はじめに

皆さんは、お気に入りのYouTuberの動画を見て、気分が良くなったり、元気をもらったりした経験はありませんか?

実は、YouTuberとのパラソーシャル(擬似社会的)関係が、現実の友人よりも感情的なニーズを満たす場合があるという研究結果があります。

この記事では、その研究の概要と、YouTuberとの関係がどのように私たちの心の健康に役立つかについてご紹介します。


研究の背景

パラソーシャル関係(PSR)は、一方的に感じる関係で、直接対話がないにもかかわらず、心理的なニーズを満たすことができます。
この研究では、YouTuberやその他のPSRが、対面の二者関係(例えば友人や知人)と比較して、感情的なニーズをどのように満たすかを調査しました。


結果

  • 感情的なニーズの充足度:強いPSRは、弱い二者関係(知人)よりも高く評価されました。強い二者関係は、全てのターゲットの中で最も高く評価されました。

    親しい友人>親しみを感じるYouTuber>知人>それほど親しみを感じないYouTuber

  • 感受性:強いPSRは、弱い二者関係(知人)と有意差がなく、両者の評価はほぼ同等でした。弱いPSRは、他の全てのターゲットよりも低く評価されました。

    親しい友人>親しみを感じるYouTuber≒知人>それほど親しみを感じないYouTuber

  • 親しみ:強いPSRは、弱い二者関係(知人)よりも高く評価されました。強い二者関係は、全てのターゲットの中で最も高く評価されました。弱いPSRは、他の全てのターゲットよりも低く評価されました。

    親しい友人>親しみを感じるYouTuber>知人>それほど親しみを感じないYouTuber


結論

この研究は、YouTuberとの強いPSRが、現実の弱い二者関係(知人)よりも感情的なニーズを満たすことができると示しています。

特に、お気に入りのYouTuberとの関係は、知人よりも有効であると分析されていますが、親しい友人には及びません
それでも、YouTuberとの関係が心の健康にとって重要な役割を果たしているようです。


おわりに

お気に入りのYouTuberとの関係は、単なる娯楽以上のものです。

彼らの動画を見ることで、私たちは感情的なサポートを受け、心の安定を保つことができるのです。

不登校さんはYouTubeを見つづけることをよく問題にされますが、もしかするとそれは何らかの問題を和らげたり、回避しているのかもしれませんね。

必ずしも頭ごなしに否定するのではなく、どのように使っているかを注意深く観察できればいいですね。

<参考文献>

<参考サイト>
※こちらでは一方通行であるPSRの危険性についても触れています


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?