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【少しだけ解説】俣野成敏、坪井健著『トップ1%の人だけが知っている「仮想通貨の真実」』

今回は、俣野成敏、坪井健著『トップ1%の人だけが知っている「仮想通貨の真実」』について、私なりの解説をしてみようと思います。

「仮想通貨」という単語だけで敬遠してしまっている人が非常に多いですが、

自分なりの形で”新しい可能性”と付き合っていただければと思います。

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1.仮想通貨とは?
2.仮想通貨をどう捉えるか?
3.仮想通貨を含めたお金とどう付き合っていくか?
4.考えられる不安要素は?
5.仮想通貨と楽しく踊るために必要な心構えは?

1.仮想通貨とは?

皆さん知りたがっているところはここだと思います。

仮想通貨、仮想通貨、と世の中で騒いでいますが、そもそも仮想通貨って何ぞや?と。

僕自身もまだ初心者であり、全て説明するとそれだけで一日かかる気がするので、僕なりの解釈で簡単に説明します。

仮想通貨とは、新しい考え方の通貨です。

日常生活で使っている日本円は日本政府が管理し、米ドルはアメリカ政府が管理している通貨です。

昨今様々な仮想通貨が発行されていますが、それらは全て国家を介することなく流通しています。個人(企業)が管理しているという捉え方でいいでしょう。

仮想通貨の大きな特徴として挙げられるのが、"匿名性"と"透明性"です。

仮想通貨の取引はスマホを使って個人間で行うことができ、かつ全ての取引が追跡可能になっているので、

"匿名性"と"透明性"を同時に実現した通貨といえます。

仮想通貨は、「スマートフォンひとつで、現金(資産)の入金や出金、売買(投資)送金ができる」(本書p.44より引用)

本章はここまでにしておきます。

詳しく知りたい方は、本書を手に取ってみたり実際にガッツリ取引をしている人に聞いてみるといいでしょう。

2.仮想通貨をどう捉えるか?

本書の中で、筆者は仮想通貨を"長期的な投資の対象"と捉えています。

"投資"といえば株、不動産、海外通貨など様々なジャンルのものがありますが、仮想通貨もその一つであるということです。

ここで、仮想通貨と向き合う上で知っておかなければいけないのが、"投資"と"投機"の違いです。

下図に簡単にまとめてみました。

最近では、「ビットコインが1年で何十倍にもなった!」ということだけが話題となり、一発逆転を狙う人やそれに乗じた詐欺などが増えていますが、それらは全て右側の投機です。

仮想通貨に踊らされないためには、正しい"投資"を持つことが重要です。

ということで、次章からは仮想通貨のみならず投資全般、お金全般に対象を拡げていきます。

3.仮想通貨を含めたお金とどう付き合っていくか?

本記事では、この3章がメイントピックになります。

皆さんは日常生活で意識的に、また無意識的にお金と付き合っていますが、お金との付き合い方をまとめると以下の4つになります。

仕事でお金を稼ぎ、消費を抑えてお金を貯め、投資によってお金を殖やし、生活(娯楽)のためにお金を使う。

少しはイメージを持っていただけたでしょうか?

僕を含め「お金がない、お金がない」と言っている人が非常に多いこの世の中、お金との付き合い方は誰しもが考えなければならないと思っています。

お金はないよりはあったほうがいいですし、お金があることの安心感は何物にも代えられません。

では、お金との付き合い方を考える上で、上の4つのうち何にフォーカスすると良いのか?

"稼ぐ"は会社から給料をもらったり、自分の事業所得など他社が絡むため簡単にコントロールできません。

そもそもお金がないと貯金もできませんし、正しい知識がないと投資を始めても失敗するのがオチだと思います。

ですが、"使う"というのは自分自身でコントロールできる部分なので、まずここにフォーカスすべきでしょう。

以下の図で、お金を”使う"ことを3つにわけてみました。

浪費は「過去」、消費は「現在」、投資は「未来」のためのもの(本書p.103より引用)

浪費はいわゆる無駄遣い、消費は生活のために必要な資金、投資は将来の自分のための資金です。

(ここでいう投資は、読書やセミナー参加料などの自己投資という意味も含んでいます。)

自分がこの3つにどれぐらいお金を費やしているかがわかれば、自分のお金の使い方の趣向が見えてきます。

その趣向を見える化するために有効かつすぐ始められる手段は

マネーレコーディング

すなわち、

家計簿をつけること

です。

僕自身も筆者の助言をもとに半年ほど前から家計簿をつけ始め、自分の趣向が段々とわかってきました。

家計簿をつけることで自分の出費のウエイトがわかり、どの出費を減らしたり増やしたりすべきかがわかります。

これによって"使う"を自分でコントロールできるようになり、いわゆる無駄がなくなることで"貯める"ことや"殖やす"ことにお金を回せるようになります。

これによってお金に対する不安が少なくなり、本業で"稼ぐ"ことに集中できるという好循環が生まれます。

これがお金との清き付き合い方だと思います。

さて、仮想通貨に話を戻しますが、仮想通貨も投資の一つとお話ししました。

4つの付き合い方でいうところの"殖やす"にあたります。

上の文章を読んでもらうとわかりますが、投資は余剰資金がないことには始められません。

つまり、投資は余力がある状態で行うのが望ましいです。

次章で簡単に触れますが、仮想通貨は非常にリスクの高い投資です。

最近ニュースでも仮想通貨流出が話題になったとおり、日本円のように何の疑いもなく使用できる状態には程遠いものです。

なので、余剰資金で行う投資の中でも、5~15%程度に留めるべきと筆者は説いています。つまり、全出費の中の2%ぐらいですかね?

その2%ぐらいで価格変動を楽しむぐらい余裕がある状態で、仮想通貨を取り扱うのが望ましいのかもしれませんね。

4.考えられる不安要素は?

上でも少し触れたとおり、仮想通貨はハイリスク投資です。

仮想通貨を取り扱う上で、以下の5つの不安があると本書では書かれています。

一つ一つ簡単に解説していきます。

①ITリテラシーの欠如

ここでは「ITに関する高度な知識を身につけなければならない」と言っているのではなく、「ITに関するレッテルを取り払うべし」と言っています。

最初は使い方もよくわからなかったスマホも現在では皆当たり前に使っているように、仮想通貨の取り扱い方を皆理解する日がやってきます。

その日が来ることを敬遠するのではなく楽しみに待ちましょう。(というか追いかけていきましょう。)

②通貨の管理方法

仮想通貨は基本的に「自己管理」が原則です。

管理方法は二つあります。

一つは、自分の外付けHDDやUSBメモリに保存しておく「コールドウォレット」。

誰にも資産情報を知られずに済みますが、HDDやUSBメモリ自体をなくしたりデータを削除してしまうと仮想通貨は消えてなくなります。お金を財布に入れて持ち歩くイメージです。

もう一つは、取引所で管理してもらい、自分自身はその額のみを確認する「ホットウォレット」。BitFlyerやCoincheckなどがこれにあたります。

確かに管理は楽ですが、ネットにつながっているためIDやパスワードがハッキングされる可能性があります。

③取引所リスク

仮想通貨を管理している会社が目に見えないことに不安を覚えたことはありませんか?

ここにもリスクが潜んでいるのです。

取引所から通貨が流出したり、取引所自体がなくなってしまうと、せっかく保有していた通貨が消えてなくなってしまいます。

④ボラティリティー(価格変動)

価格変動のチャートを見たことがある人はわかると思いますが、毎日通貨価格は乱高下しています。

一日で何倍にもなったり、反対に一日で半分に減ったりすることもあります。

これは、管理主体がいないために取引が価格にダイレクトに反映されるためです。

⑤税金の確定申告

仮想通貨で利益が出て、「さあ利益確定して現金化だ!」と意気揚々にお金をを手にした人も、確定申告を忘れてしまうと脱税になってしまいます。

なぜなら、仮想通貨で得た利益は”雑所得”にカウントされるためです。立派な所得になるので、その利益は税務署に申告しなければいけないんです。

以上、5つ書きました。

実は本書はこの"リスク"に注力した内容になっており、仮想通貨を取り扱う上では知っておかなければならない内容になっております。

5.仮想通貨と楽しく踊るために必要な心構えは?

長々と書きましたが、これでシメとします。

確かにリスクを伴うものではありますが、それ以上に世の中に"新たな可能性"をもたらしているものです。

なので、仮想通貨に踊らされるのではなく、仮想通貨と楽しく踊りたいものです。

そのために、このような付き合い方を提案しています。

・正しい「お金のリテラシー」を持つこと
・投資である以上、投資の原則を忘れないようにすること
・仮想通貨の未来に夢を持ち、有効な利用法を考える(本書p.135より引用)

この付き合い方を実現するため、また、投機にならないようにするための考え方を紹介します。

投資は"タイムカプセル"であるという考え方です。

長期的にコツコツ投資し、しばらく経ってからどのくらいの額になったかをタイムカプセル感覚で楽しみにするというイメージです。

これが投機になってしまうと価格変動に一喜一憂してしまい、精神がすり減ってしまいます。本業が手につかなくなりますよね。

投資は、あくまで本業に全力を捧げるためのソリューションです。

なので、仮想通貨を楽しく踊るためには、タイムカプセルを埋めるという意識が必要になります。

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いかがでしょうか。今回紹介したのは本書のほんの一部でしたが、少しでも皆さんの参考になればと思います。

本書を手に取り、何度も何度も読み返すことで、仮想通貨との楽しい踊り方が少しわかったような気がします。

世間で話題になっていることこそ正しいリテラシーを身につけ、自分自身が時代を支配していきたいですね。

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