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映画記録🌿1 牛久

ーミニシアターでゆっくり映画を見るのが好き。これまで観た映画約450本の中から特に心に響いた映画(⭐️4.5以上)を、観た直後に書き留めたメモで振り返ります。ー

1、牛久

あらすじ🌳
さまざまな事情で故郷を逃れ、難民として日本に保護を求める人々が多く収容されている茨城県の東日本入国管理センター。監督は、難民認定を受けられないまま長く収容されている難民申請者たちの映像を隠し撮りカメラで記録する。


万全ではない状態で見たので途中で本当に帰ろうかと思ったぐらいきつかったけど、最後まで見て本当によかった。

収容されている人たちは監督のことをbig brotherと呼び、クリスマスカードを心を込めて書き、いつも健康を祈ってくれていた。
どんなに大変な場所にいるかという人たちなのに、そんな姿を見せるところに人間味を感じた。
入管に人間味のかけらもないからこそ余計にそう思った。

こんな暴力が当たり前に許されている日本。遠い国に出かけて行って難民支援をすることも大切かもしれないけど、すぐ近くにいる外国人を助けることが先かもしれないと思う。

まだ若いアリくんは、笑った顔がわたしの友達にそっくりで。
元気にしていたのに入管が長くなって鬱になり、「死にたい」という姿が見ていられない。
別の男性が仮放免され、日本人の奥さんと泣きながら抱き合うシーンも、あまりにもそれまでの状況がひどすぎてもらい泣きするどころじゃなかった。
仮放免されてよかったじゃなく、
次はいつまた収監されるか、毎日怯える日々が続く。

こんな実情を知らせるには隠し撮りしかないし、そのためには入管のルールを破るのは特に悪いとももはや思わない。
ただ、
本人たち全員に事前に撮影許可が取れなかったという話を又聞きで聞いた。
それが本当ならそこに問題はあったかもしれない、けどそんなジャッジは今は大切なことではなく、
何をしたらいいのか、
わたしも面会に行くのがいいのか、
考えたい。

欲しいものは何ですかと聞かれた人たちが、本、と言っていたのも印象的だった。
地獄に耐えるには本、と。

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