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何かあったのか劇場(リターンズ その3)


第二章 大勢の職員が離職!何かあったのか?


経営者サイドから直々に報酬カットの報告があり、今の経営状況と今後の見通し、職員への選択肢の提示、今後の待遇について等のことを話されました。

わたしはショックを受けながらも、みんなの前で正直に話してくれた経営者サイドに誠意を感じ、好感度がアップしました。

しかし、報酬カットで受けたショックにはどのような好感度をもってしてもかなうわけがなく、誠意よりも減収の方に感情の振れが大きく傾いてしまったおのれの卑しさを痛感しました。

職員たちはみんな大人の対応、その場では無言で絶えていましたが、押し隠した感情をスタッフルームに持ち帰るなり、無言でガックリ肩を落とすグループ、無言で溜め息が止まらなくなるグループ、無言で肩を落としながら溜め息が止まらなくなるグループのおおよそ3つのグループにわかれ、三つ巴のせめぎ合いによりスタッフルームは悪しき感情のるつぼと化しました。

(しん…)終始無言ではありましたが、真夜中の講堂のようなガランとした静けさの中に詰め込まれた負の感情…おそろしや〜。

きっとみんな、心の中ではちゃぶ台返しとか、窓ガラスを壊して回ったり、盗んだバイクで走り出していたことでしょう。

卒業しても逃れられない社会支配の中で、15の夜に戻れるのは妄想の中だけ、どこまで行っても折り合いつかない本音と建前。

家庭を犠牲にして忙しく立ち回り、コロナを乗り切り、その直後に地域医療サービスの改善を狙った大掛かりな変革を成し遂げようと激務が続いた日々。

休日を削り毎晩残業、帰って飯食って風呂入って寝る、そしてまた出勤の繰り返しで家族と触れ合える時間はごく僅か。

経営者サイドの指令を黙って受け止め、従い続けてやっと一区切りついて肩の荷を降ろした途端の青天の霹靂!(◎_◎;)

一切皆苦(チーン…)

ここは何かえ?さいの河原かえ?

結婚してないし、子供もいないわたしはダメージが少ないけど、お子様をお持ちの方たちはそれはそれはもう大打撃でしたでしょう。

シングルマザーの方たちの切実な苦労話しはよく聞かされてましたから、その衝撃はわたしのようなプー太郎には計り知れないものがあります。

結果として、減収のお達しから数ヶ月後の今年3月末にかけて大勢の看護師が離職、それに伴い病棟の閉鎖、病棟と関連の深かった部署もドミノ倒しで閉鎖。

ドミノ倒しで閉鎖って…目も当てられ無い事態でした、辞める覚悟を持って辞めるならまだしも、辞めるなんて夢にも思ってなかったのに辞めざるを得ないという、見据えてた未来が突然閉ざされるという生殺し状態😱飛んだとばっちりをくらい…(>_<)

でも皆さん、とても静かにたおやかに職場を離れて行きました。

どうか神のご加護がありますようにm(__)m😭

良い職場に恵まれますようお祈りしています。


しかし!…しかししかし!

減収だけならこんな事態にはならなかったと思います。

いや、絶対にならなかったと確信します。

経営者サイドも時代の流れに習いつつ、地域が求める最善のものを提供するという、立派なスローガンに基づいたアクションを続けてきたことは誰にも責められることではないし、結果はどうあれ職員たちの苦労の上に立って更なる苦労を背負い職員たちを引っ張り、職員たちは職員たちでそれを承知でついてきたのだから。


で…

ここから説明が難しくなってくるんです。

はぁ〜…😮‍💨

うまく伝えられるかどうかわかりません😮‍💨😮‍💨😮‍💨(んぢゃ辞めろ〜!誰も頼んでね〜よ!)

まったく自信がないけど続けてみます(いいよ〜やめろよ〜無理すんなよ〜)

結局、今年度からは全盛期の1/3の人数で切り盛りしていくことになってしまいました。


第三章につづく…

(この物語りはフィクションかも知れません、いいえ、きっとフィクションに違いありません)

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