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世界でただひとつの我が家のつくり方 第三回

世界でただひとつだけの我が家のつくり方

家族で考えた、どんな暮らしをしたいのか、家族のこだわり、ライフスタイルといった様々な要望や暮らしのイメージを伝え、相談し、そして家という形にしていくのは、設計者です。
設計者は極めて大きな責任を持ち、お客様との最初の打ち合わせから、平面プラン (間取り) そして住まいの形にしていくまで、一般的には次のようなプロセスをたどることになります。

① お客様から時間をかけて、暮らしのイメージを丹念に聞き取ります。
② 打ち合わせから、設計者なりのお客様の「家族像」を読み取ります。
③ 提案やアイデア、そして敷地の特性や環境を考えながら打ち合わせを
  重ね、スケッチ、模型などで設計者なりのイメージを固めていきます。
④ 要望事項やアイデアをさらに膨らませながら、設計者と二人三脚で、
  暮らしにピッタリ合った、平面プラン (間取り) をつくりあげます。

私の事務所では、この段階でお客様にA、B案の二つの案を提案します。その理由はたとえば富士山に登る場合いろいろな登るルートがあるように、様々な角度から検討した平面プラン (間取り) を提案し、施主が検討しやすく、イメージが膨らむようにしています。もちろん設計コンセプト(概念)は同じです。

①~④の流れは、お客様から最初にお話を受けてから、住まいの形になるまでのプロセスですが、家づくりを頼む会社によって、企業体質的にしばりや規制があり、設計者が自由にできない会社は、「世界でひとつだけの我が家」はつくることができません。この部分はなかなかお客様には分からなく、見えてこないところでもあります。

この動画の中盤から後半にかけて詳しく解説しています

お客様は、設計者は家づくりのプロで一級建築士だから、どの会社の設計者も同じと考えている方も多いのですが、中身は企業体質によって、設計の取り組み方も、設計者自身の家に関する考え方も、全く違うということを認識してください。

次回はどこに頼んだら「世界でひとつだけの我が家」をつくることができるか、具体的に会社の体質、設計者の立場を含め考えていきます。


世界でただひとつの我が家のつくり方 第一回
世界でただひとつの我が家のつくり方 第二回
世界でただひとつの我が家のつくり方 第三回




横山彰人 https://www.akito-y.com
山形県生まれ。
一級建築士、建築家。
一級建築士事務所・株式会社 横山彰人建築設計事務所主宰。
著書に『住まいに居場所がありますか?』、『夫婦をゆがめる「間取り」』『危ない間取り』、『子供をゆがませる「間取り」』等多数


これまでに300以上の住宅を手掛け、富な実績を元に、本当に居心地のいい、家族が元気になる住まいをご提案します。noteでは住まいで役に立つトピックスを連載形式で公開します。