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一括査定での査定金額について

1.査定価格の重要性「査定金額=売れる金額ではない」

不動産を売却しようとする場合、まずは査定依頼から始まります。

売り主様としては、当然できるだけ高くで売却したいと思うでしょうから、複数の不動産会社に査定依頼される方も多いかと思います。

それぞれの査定金額を見て、売主様としては最も高い査定金額を出してくれた業者が高く売却してくれそうに思い、その業者に売却を頼みたくなるのではないでしょうか

そこで注意が必要なのが、「査定金額=売れる金額」ではないということです。
多くの不動産会社は3ヶ月以内に売れる金額を目安に査定金額を算出します。

不動産会社に売却を依頼する「媒介契約」の契約期間が一般的に「3カ月」だという前提もありますが、売出した時に売物件を見学に来られる既存の複数の購入希望者はおおむね3カ月以内に集中し、それ以上経過すると問い合わせが減り、長期化するケースが多いからです。

もちろん、新たに物件を探し始める新規の購入希望者も時間が経てば現れるのですが、半年や1年程度かかることも少なくありません。

 例えば、売り急いでないので別に3ヶ月以内に売れなくてもよいから、時間かけてでも高くで売ってほしいというケース。
査定価格よりかなり高い価格を設定して市場に出してしまうと、相場より高めに見えて、なかなか買い手が見つからないだけではなく、最終的に徐々に価格を下げることになり、むしろ値下げを続ける物件と見えてしまうリスクが生じます。

そうなると、不動産会社がもともと想定していた金額よりも低い金額でしか売れないことになってしまう事もあります。

ですので「売り出し価格」は慎重に決める必要があります。

安易に、一番高い査定金額を出した不動産業者の言う通りに売り出し価格を決めたり、急いでいないからというだけで相場とあまりにかけ離れた金額で売り出すと、売り出し価格からの下げ幅が大きくなり、最終的に適切な金額よりも安く売却せざるを得ない状況になりかねません。

市場はそんなに甘くないのです。


2.なぜ不動産業者は査定価格を高くするのか


改めて、仲介査定は買取り査定と違い、売却出来ると保証された金額ではありません。

その担当者がこの価格で売れるだろうと予測した金額にすぎません。

例えば、相場が3000万円の物件を「私なら3500万円で売ります!頑張ります!」そう言われると査定金額が3000万円の業者より、その業者に売却を依頼しようと思ってしまいます。しかし誰もがいくらでも高く査定額を提示しようと思えば提示できるのです。

不動産業者はなぜ相場よりも高い査定価格を提示するのか?

それは“専任媒介契約”を取りたいからです。それに尽きます。

問題なのが、専任媒介契約を取りたいためだけに「査定金額」を高く提示することが横行していることです。

特に一括査定サイトでは注意が必要です。

不動産価格一括査定サイトとは、登録している“複数”の不動産会社が物件情報から査定価格を計算し、売主様に伝えるという仕組みです。

高値査定の傾向はこの競合査定時に特に多い気がします。

一括査定サイトの仕組みは、お客様がサイトを通じて査定依頼をすると、加盟不動産業者に情報が送られ、情報提供料として1社当たり1万円~2万円程度の報酬を査定サイト業者に支払います。
(査定依頼したお客様は一括査定に費用はかかりません)

競合する加盟業者はお客様が何社に依頼しているのか分かる仕組みになっています。

仮にお客様が5社に一括査定依頼した場合、ライバルは5社となりお客様情報を1万円前後で買っているため、ライバル社に査定依頼のお客様を取られないよう競争心理が強く働きます。

不動産業者は「お客様は一番高い査定業者に依頼したくなる」という心理を分かっていますので、意図的に現実の相場とかけ離れた高い査定を行うこともあるかもしれません。

一括査定サイトでは特にその傾向が強くなります。


上記の通り、不動産売却を成功させるために「売り出し価格」は非常に重要です。

単純に高い査定金額を提示してきた業者を選ぶのではなく、しっかりと何社かの営業マンの話を聞いた上で、算出方法や売却の方法など納得できる不動産業者を選ぶべきです。

当社は「適切に売れる可能性の高い査定金額」を正直にご提示しています。そのうえで、売却プランをご提案し、お客様のご希望金額で売却するために、どのような販売方法で売却活動を行うかをご説明させていただきます。

不動産の売却は、是非一度住まいナレッジにご相談ください。


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