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旧耐震マンションのメリット・デメリットを比較してみた!

 旧耐震マンションに対してネガティブなイメージを持たれている方も多いと思いますが、実際には毎年相当数の不動産取引が行われているのも事実です。取引があるということは旧耐震マンションにメリットを感じている方もいらっしゃるということですので、旧耐震マンションのメリットについて整理してみました。

▼そもそも旧耐震マンションって何?という方は下記の過去記事をご覧ください。

旧耐震マンションの魅力は下記2点に集約されると思います。


①価格の安さ
 最大のメリットはやはり価格ではないでしょうか。自明のことですが、新築マンションや築浅マンションに比べて旧耐震マンションは、価格が安くなります。
同じ予算でも広いお部屋や立地等で良い条件のマンションに住めることになります。
 購入時の税制優遇等は受けられなくなる可能性がございますが、それ以上に価格のメリットが大きいのではないでしょうか。
 建物は古いですが、室内をリノベーションすれば自分好みの部屋に住むことができ、広さも妥協することなくゆとりの広さを選ぶこともできます。

②利便性の良さ
 そもそも民間開発分譲マンションは利便性の良い場所に建っていることが多いです。またマンションは一般的に、利便性の良い土地から建てられていきます。そのため、築年数が古いマンションほど、恵まれた立地に立っている可能性が高いといえます。
 今ほど発展していない昔に集合住宅が建てられているエリアは、集合住宅の建設が要因で人口の増加につながり、学校・商業施設・病院等の生活利便施設が充実している可能性も高いと考えられます。
 予算的に郊外で住宅を購入しようと考えていた子育て世帯や、建物のメンテナンスなどを考える必要がないマンションで気楽で便利に暮らしたい高齢世帯(郊外の一戸建てから都市部に転居)など、そうした人々にとって旧耐震マンションは、魅力的な物件のはずです。
 高齢化社会がますます進んでいる近年は、都心で働く子供の近くで近居を望んでいる高齢世帯や、共働きの子育て世帯の方は、生活利便施設が充実したエリアでの生活を望んでいる方が多く、そのような立地は不動産価格も高いことから、便利な立地や環境の良い立地の旧耐震マンションは、メリットが大きいと考えられます。


上記のようなメリットがある一方で、旧耐震マンションは古いがゆえにデメリットも存在します。
次は旧耐震マンションのデメリットについて見ていきましょう。


①建物の老朽化
別コラムでも掲載しておりますが、鉄筋コンクリート造のマンションは、建物を構成する柱・はり・壁・床(スラブ)といったすべての躯体部分に鉄筋コンクリートが使われており、鉄筋コンクリートの箱ということができます。
なので鉄筋コンクリートの寿命がマンションの寿命と言えます。
諸説ありますが、適切に管理・修繕がされていれば鉄筋コンクリートの寿命は120年程度と言われております。年数が経過しており、建物の老朽化も懸念されますが、実際はきちんと修繕されていれば長く住むことができるといえます。
▼マンションの寿命に関しては下記の過去記事をご覧ください。


しかし、適切な修繕が行われていなければ、外壁等にクラック(ひび割れ)が生じ、そこから侵入した雨水により内部の鉄筋が錆び、コンクリートが劣化している可能性がございます。
また旧耐震マンションに関して耐震性に不安を感じている方も多いと思います。1981年に建築基準法が改正され、耐震設計基準が大幅に見直されております。
耐震基準はあくまで下限の基準であり、旧耐震マンションでも現在の耐震基準に適合しているマンションもございますが、新耐震基準のマンションと比較して不安があるのも事実です。

②住宅ローン控除が使えない
 不動産を購入する際に、非常に魅力的な住宅ローン減税という税制優遇がありますが「1982年(昭和57年)以降に建築された住宅」という条件があります。
基本的には旧耐震マンションは住宅ローン控除を受けることができないというデメリットがございます。
しかし建築士による「耐震基準適合証明書」が取得できれば、住宅ローン減税の対象になります。


旧耐震マンションの最大の魅力は価格です。
メリット・デメリット双方ございますが、当然物件によって異なりますので、旧耐震マンションを購入する際は、慎重になる必要があると言えます。
とくに修繕の履歴の確認は重要です。
当社では、経験豊富なスタッフが客観的な視点で物件の調査を行いお伝えいたします。

旧耐震マンションの購入を検討しているお客様は是非当社にご相談ください!


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