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2008年 埼玉西武ライオンズ(優勝・日本一)

まさかの松井稼頭央監督休養となってしまった2024年の埼玉西武ライオンズ。私もこの報道を聞いてびっくりしました。代行は現在はGMをしている渡辺久信となったわけですが、そんな渡辺久信監督が就任1年目、2008年の埼玉西武ライオンズを見てみましょう。


2007オフから開幕まで

西武ライオンズから埼玉西武ライオンズと名前を変えた2008年。
前年5位となり25年連続Aクラスの記録が途絶えた伊東勤監督が責任を取って退任。後任は2軍監督だった渡辺久信が就任しました。
コーチ陣は黒江透修がヘッドコーチ、大久保博元が打撃コーチと刷新。
ただ07年オフ、打率.310 18HRと大活躍した和田一浩が中日へFA移籍。
その人的補償として岡本真也を獲得しました。
流出の一方、石井一久が(新しい友達を作りに)ヤクルトからFAで入団しています。

スタッツ総覧

2008年 埼玉西武ライオンズ 野手陣(No Limit 打線)

黒江・大久保コーチの影響か打撃力が飛躍的に向上。渡辺監督はこの年の打線を「No Limit 打線」と名付けました。
今回選定したスタメンの平均年齢は27歳ととても若いです。
まず1番の片岡易之は最多安打と盗塁王のタイトルを獲得。文字通りの切り込み隊長でさらに50盗塁という俊足巧打の選手です。
さらに2番の栗山巧は片岡と同じ167安打で最多安打のタイトルを獲得。なんといっても出塁率が高くチャンスメイクに貢献。
そして3番は中島裕之。.410という高い出塁率を誇り最高出塁率のタイトルを獲得。打率も.331で21HR、81打点と大活躍でした。
4番のクレイグ・ブラゼルは低打率ながら27HR87打点、そして5番のG.G.佐藤は打率3割超えで21HR、そして6番に座る中村剛也がこの年46HR、101打点と打ちまくりHR王を獲得しています。
8番には捕手で16HRを放った細川亨がおり、さらに9番には新外国人のヒラム・ボカチカがいます。このボカチカ9番打者ながら20HRを放っており規定未達ながらOPSは.900超え。
控えでは後藤武敏が49試合の出場で12HR。江藤智も38歳ながら7HR42打点と地力を見せました。
ちなみにこの年行われた北京五輪には中島裕之・G.G.佐藤が代表入りしています。(まさかこんなことになるとは…)

投手陣

2008年 埼玉西武ライオンズ 投手陣

この年は大卒2年目の岸孝之、29歳の帆足和幸、そして高卒4年目の涌井秀章がそれぞれ二桁勝利&規定到達。またFA移籍の石井一久も規定未達も11勝を挙げる大活躍でこれで二桁勝利カルテットを形成。
さらにベテランの西口文也も防御率は悪いながらも8勝しており、こちらも地力を見せました。
救援陣では和田一浩の人的補償で移籍した岡本真也が47登板で防御率3.83、18Hを挙げました。そして右の小野寺力・大沼幸二、左の星野智樹や抑えのA.グラマンがフル回転。特に星野は63登板で25H、グラマンは55登板で防御率1点台、31Sと安定した活躍を見せました。

シーズン総評

4月は14勝7敗、5月は15勝9敗とこの2か月で13の貯金を作り首位に立ちます。しかし交流戦でコケて10勝14敗の11位でフィニッシュ。しかしその後は立て直して7月・8月を勝ち越して終えると9/26に2位オリックスが敗れ優勝が決定。9月は9勝15敗と失速していましたが終わってみれば76勝64敗4分の貯金12でシーズン終了。
CSを勝ち上がると日本シリーズでは巨人と対決。7試合フルセットまでもつれたこのシリーズの7戦目で渡辺監督は西口を先発にし、西口、石井、涌井と2イニングずつの継投。そして星野が1イニングを投げると平尾博嗣のタイムリーで勝ち越し。最後はグラマンが締めて4勝3敗で日本一を達成。
ちなみにこれが埼玉西武ライオンズでは最後の日本一となっています。(2024年現在)

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