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「当たり前のように咲く花」について

「そうだ弘前に行こう」と思いついたのは数日前で、数日後には東北新幹線で北へ北へ向かっていた。

今年もいつの間にか冬が過ぎ、いつの間にか4月になっていて 今日なんかは最高気温は25度を超えていた。僕のようなベテラン独り身社畜サラリーマンになると毎日会社と家の往復のみなので、季節を感じることなどは無くなる。車通勤なので尚更に。
4月に入り自宅のすぐそばの桜並木が満開になり「次の土日には桜を眺めに散歩しようかな」と思っていたが、なんか気付いたらいつの間にか桜の花は舞い落ちて新緑が芽吹いていた。

そんなどうしようもない毎日を一旦リセットするために僕は家から遠く離れた場所に行く。
どうも自分は「旅行好き」だとずっと思っていたけど、そうではなく「現実から離れるために物理的に遠くに行く」行為が好きなんだと最近理解した。
なんで最近の忙しさから一時的に離れるために無理やり有給をとって、お泊まりセットをカバンに詰め込んだのである。

弘前に行こう

どこにいくかも決めていなかったけど、ネットニュースで目に入った「弘前公園のソメイヨシノが週末に満開になります」という記事。
すぐに心は決まった。「そうだ弘前に行こう」

青森県弘前に行こうと決めたのはいいけど交通費はともかく、旅行サイトを見るとこの時期の弘前市内(青森市内も含めて)のホテルが全然空いていないし、アホみたいに宿泊費が高い!通常の2、3倍の値段はする。ねぶた祭りの時期のホテルが高いのは知っていたが、桜祭りの人気を舐めていた。
さすがに青森県まで行って日帰りは厳しいので色々考えた結果、初日は新幹線で盛岡まで行ってそこに泊まり、翌朝弘前に行き、その日の夜 新青森駅から帰ってくるというプランで決めた。岩手観光と青森観光が出来ると考えればお得だ(?)

ここ最近どこの都市にもある地名プレート。あえて青林檎にしているこだわり(?)

早朝にたどり着いた弘前駅は今まで見たことないくらい多くの人が居てびっくらこいたし、駅から少し歩いたところにある「虹のマート」で朝飯を食べていこうとしたけれど店内のテーブル席が満員で、海鮮丼やらイガメンチを食べ損ねた。「やだね観光客ばっかで」と思ったが僕も同類だった。
海鮮丼を諦めて 歩いて弘前公園を目指していると土手町の中三デパート辺りから人の流れが多くなり、弘前城外堀が見える頃に歩道はごった返していた。

弘前さくらまつり

これが桜筏というのか!

弘前公園は染井吉野を中心に、枝垂桜、八重桜など、52種類約2,600本の桜が咲き誇ります。  染井吉野の場合は、 樹齢100年を越えた古木でも1つの花芽から咲く花の数が4個から5個と多いのが特徴で、 満開の枝の下にたたずむと空が見えないほど豊かに咲く優美な桜は、 日本一の徹底した管理から生まれています。

弘前公園の南側にある追手門から中に入ろうと歩いていたが、すでに外堀の桜並木が美しい。桜の絨毯(じゅうたん)とも呼ばれ、お濠が桜の花びらで埋め尽くされる「花筏(はないかだ)」も見れた。もっと日が経てばこんなもんじゃない花筏が見れるのだろう。

園内の薄紅色の桜たち。こりゃ綺麗だわ。地元で見れる桜とはなんか違うんだよ。ここの桜の木はどれも凛としている。無駄な贅肉が無い堂々とした佇まい。
花が咲き始める4月中旬から散るまでのたった数週間だけ美しい花びらを纏ってステージに立つ桜の樹。それを全国、いや今では海外から集まる人たちも魅了する。

聞けば桜守(さくらもり)と呼ばれる専属の職員が一年を通して弘前公園の桜を守り育てているという。
桜守のプライドと弘前の歴史と文化が100年以上もここの桜並木を守り続けているのだ。

岩木山が見えなかったのが残念
薄紅色のトンネルをくぐって
写真が下手なだけで実際はとても綺麗
これがリンゴミュージックがよく出演しているステージかーと、1人で感動

ちょっと残念だったのはその日は曇天で津軽富士こと岩木山が見えなかったのと、とにかく人が多い!まったり桜を見ようと思ったらほんとに夜明け近くの早朝とかに来ないとダメみたいね。
でも遠路はるばるこの時期の弘前まで行ってよかった。なんか本物の『桜』を初めて観れた気がする。
思えば『101回目の桜』のMVを観た時から始まった。青森県なんて何も知らなかったのにそれから何度も青森県を訪れて、何の縁も無い場所のはずなのになんか空気感が僕に合うことを知ってさ。

今度青森に来る時はねぶた祭り、ねぷた祭り観戦に挑戦するかな。ホテル料金と人混み問題が何とかなればなあ。難しいなあ。ワラッセとかねぷた村には行ってるんだけどねー

 

青森は車社会であることを実感する場所にある田舎館村博物館

弘前から電車に乗ってGOMA展にも行ってきた!良かったよー。
それはそうと相変わらずローカル電車(旧東急の車両)の乗り方がよくわからない…

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