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作家も表現者である!

脚本家・壽倉雅(すくら・みやび)でございます。

よく、役者の方が「表現者」という言い方をされます。特に舞台で活躍される方は、舞台上での表現というのを示すために「表現者」と言いますが、実は作家だって、表現者ではないかという持論が、今回の記事の内容です。


書きたいテーマがある=表現者

脚本家や小説家といった、俗にいう『作家』と呼ばれる職種の人は、基本肩書においては『作家』『小説家』『脚本家』となると思います。ですが私は、『表現者』という肩書でも良いと思っています。

役者が演技で表現をするのであれば、作家は自らの文章力と作風で表現をします。独自性が問われる作家ならばなおのこと、『書きたいテーマ』というものがあると思います。
現代社会に問いかける社会風刺や、ふと作家が疑問に思うこと、作家の考え方……「私はこう思う」という考えを、論文やブログやSNSなどではなく、自らの小説や脚本という作品を通して訴えています。これも、表現者ではないでしょうか。

演劇活動をしていた私は、いただいた台本をもとに演出家による演技指導のもとで舞台に立っていました。スタートが脚本家だったということもあってか、正直私は、舞台で何かを演じているときに自分が『表現者』になっているという自覚がありませんでした。
作品の中で、一番の表現をしているのは『脚本家』や『作家』であり、舞台上で演じているのは『表現者』というよりも『表現の具現化をする人』と思っています。

セリフを通して、作家はメッセージを伝えている

小説においても脚本においても、登場人物の『セリフ』が物語を左右することがあります。
ファンタジーやSFよりも、現代あるいは時代劇で等身大の人間しか出てこない作品ばかり書いている私は、特に日常会話が続く会話劇が作品の傾向としてあります。名台詞でもないし、普通に何気ない日常の会話を切り取っているかのような、普通の会話が続いています。

しかし、そのセリフの中で、実は作者が伝えたいメッセージや意図があったりすることもあります。
例えばAさんがBさんに対して何か疑問を投げつけたとしましょう。その疑問というのは、作者がAさんを通して読者に訴えている疑問なのです。
疑問に対する回答をBさんが答えたとしましょう。その答えというのは、作者がBさんを通して読者に伝えているメッセージであり、作者の考えでもあります。

ただ淡々と自分の疑問や問いかけを発信せずに、物語というフィクションのを通して訴えるのが作家の仕事でもあります。
作家とは、評論家とは違い、作品を通して自分の価値や考えを発信していくものだと思っています。

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