見出し画像

なんでもない事6

前略

寒くなってきましたが、皆様如何お過ごしでしょうか。
自分は相変らず人ゴミを掻き分けて社畜活動に励んでおります。

……。
業績が上がってんのにボーナスカットのままって決めたお前、そうだそこのおまえだ。ゆるさねぇからな。

草々


~いかめらの話~

要らぬストレスが増えた所為で、一年前くらいから腸炎になっては胃薬でゴマカシゴマカシ生きてきたが、この前風邪を引いた後になった腸炎は仕事にまで支障をきたすレベルで酷かったので、観念して病院に行くことにした。

会社の近くに偶然、胃腸を重点的に診てくれる病院があったので、
「ああ、やっぱりビジネス街には胃腸に強い病院があるもんだな。闇の深いことだ」とか思いつつ予約して診察へ。

その日は自分が最後の患者みたいだったので、ちょっと遅刻してしまった事を詫びつつ診察室へ。本当すみません。弊社には三分フライングしたらネッチリ怒る人がいるので、鬼のいぬ間に帰るのも至難の業なのです。厳密にいうとその人と自分は所属してる会社が違うから全くの他人なのだがややこしいので割愛。

中にいらっしゃったのは、ドエスっぽい綺麗なおねいさん(ありがとうございます)と、おばあちゃん先生だった。もう百戦錬磨が実体を得たみたいな人で、初対面なのにこの先生なら大丈夫だろうと思ってしまうくらいに安心感がパねえおばあちゃんだった。

以下先生との会話の一部を抜粋

先生「お仕事は何してるの?」
自分「タイムカードの計算をするおしごとしてます」
先生「そうなの! 忙しいの?」
自分「そうですね、なにかとやることは多いです」
先生「大変だねぇ。症状はいつからあったの?」
自分「一年前くらいからです」
先生「一年前? 仕事で何かあった? 転職とか」
自分「いえ、仕事が増えまして……」

結構仕事の事について聞かれるので、どこまで答えて良いのかわからないものの(多分正直に答えても大丈夫なんだろうが)おねいさんとおばあちゃんの質問に答えてたら思い出した事がある。この腸炎の心当たりだ。
まあ今回話をしたいのは仕事の内容ではないから、積もる怨恨はさておいて。

おばあちゃんから提案されたのは、胃カメラで中を見てみようか。だった。
てっきりお薬貰って「オダイシニー」で終わると思っていたので(そもそも治りかけてる時に行ったので、本当に行って良かったのかも分からんかった)大ごとになって放心状態のまま病院を出た。マジか。この歳で胃カメラするのかと。
でも折角なので、健康診断も兼ねて(今年は健康診断も行けてない)胃カメラの検査をしてもらう事にした。
それが昨日の話。

何故かエコー検査もされて(こちらは異常なしってすぐ分かった)いよいよ本番。
喉にうがい薬みたいな麻酔をした。ちなみに二回しないといけなくて、でも一回目で完全に麻酔が効いてしまって二回目は上手く喉が動かせずに咽て吐いたので三回やった。
その後横になって鎮静剤を打たれて――


おねいさん「お疲れ様でした」


終わってた。
あれ? 意識あったよな……? 目開けてたよな……? いつカメラ飲み込んだんだ……?

全然覚えてない。
その後普通に起き上がれたし、ちょっとした個室で休憩もさせてくれたので、落ち着いた頃に会計をして病院を出た。結果は十日後くらいにまた聞きにいかなきゃならないらしい。
そのまま会社に行って少し仕事をしたんだが、鎮静剤が抜けなくて、結局早退させてもらった。喉も麻酔が抜けきってないからピリピリしてて違和感あったし。
でも一晩眠って今日は元通り。生きる屍となって社畜していた。


今回の感想:怖い

意識もあったと思う(今考えるとやはり眠ってたのか?)し、診察終わった後もしっかり意識があった筈なのに、検査直後に言われた注意事項とかも思い出せない。多分その日一日は消化に優しいものを食べてくださいね、とかそういう事を言われてたんだと思う。
次の診察の日程は忘れないように診察券に書いてくれてたから大丈夫だけど、多分書いてくれてなかったら思い出せなかった。それくらい検査中~後の記憶が曖昧。

知識として、麻酔などは何故人体に効果があるのか、そのメカニズムが解明されずに医療に使用されているという事は知っていた。でも自分が実際に体験する事になって、結構怖い事を平気でやってるんだなって実感した。


まあ問題は検査の結果の方なんだが。
多分何もないと思う。「アラ キレイナ 胃ネー」で終わると思う。また痛くなったらきちんと病院来てねとか言われて終わり。だと思う。

だからもし、ビジネス街で胃腸を押さえている経理事務員を見かけたら、そっとお腹をさすってあげてほしい。
それだけ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?