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日本電信電話(9432) 大幅下落中、NTTの投資戦略


はじめに

 高配当株の中でも人気な日本電信電話(NTT)ですが、今年の3月後半からズルズル株価は下落し、さらに5月10日の決算で今期の最終利益が14%減となることが発表され、下げ止まりが見えない展開となっています。しかしテクニカル的には146円~148円付近に節目があり、かつRSIも売られすぎ水準となっていることからそろそろ反発するのではないかと考えています。結論、148円付近で買いを入れても良いのではないかと思います。ただ信用倍率が日本電信電話にしては、かなり高いので上値が重い展開は長く続くことが予測されます。そのため長期保有が出来る方のみ購入を検討してみてはいかがでしょうか。

4Q決算の確認

株探より引用

 2024年3月期は、最高益となっていますが、今期(2025年3月期)の最終利益は-14%減の予測となっています。要因の一つとしては通信事業の頭打ち感、固定電話の減収減益が止まらないことが挙げられます。しかし次世代通信インフラのIOWN、6Gへの投資資金も年々増加していることも減益の要因となっていることから、比較的この減益予想に関しては前向きに捉えても良いかと考えています。

0.1円の増配

 今期は減益予想となりましたが、株主還元に力を入れていることから0.1円の増配が発表されました。前年比約2%の上昇率ですが毎年、増配しているため高配当株投資家としてはありがたいです。

日本電信電話HPより引用

各種指標の確認

  • PER 11.7倍 過去10年平均は11.9倍

  • PBR 1.3倍 過去10年平均は1.2倍

  • ROE(自己資本利益率) 11.17% 過去10年平均は10.57%

  • 利回り 3.41% 過去10年平均は3.06%

  • 自己資本比率 33.3%

  • EPSの推移は下記参照

IR BANKより引用

 各種指標を確認すると、EPSは直近、やや上昇率が鈍っているものの大方右肩上がりで推移しています。PER、PBR、ROE、利回りは10年平均と比べるとやや割安といった数値です。自己資本比率は33%と低いようにみえますが、同業他社であるKDDI(37.1%)やソフトバンク(15.3%)と比べると財務的にも問題はないと考えます。
※ROE(自己資本利益率)とは、自己資本(株主が出資したお金)を利用して、企業がどれくらい効率良くお金を稼いでいるかを示す指標です。一般的に8%以上が合格ラインです。

テクニカル的に買い時近いか!?

株探より引用 日足チャート

 短期的には下げ止まり感がみえない下げ方をしています。直近高値の192円からは122日間で約20%近く下落しています。ただRSIは11.2とかなりの売られ過ぎ水準となっているため、短期的には下げ止まるかもしれません。

株探より引用 週足チャート

 週足チャートを確認すると146円~147円付近に節目があります。この辺が買いポイントになるかもしれません。ただ週足でのRSIも20.08とかなりの売られ過ぎ水準となっていることから、150円近辺で反発する可能性もあります。

気になる高い信用倍率

株探より引用

 テクニカル的には買い時は近いと考えていますが、一つ気になる点として、信用倍率が高いことが挙げられます。これはレバレッジをかけて株を購入している人が多いことを意味しています。つまり株価が上がるとやれやれ売りが発生し上値が重い状態がしばらく続くことが予測されます。5月2日に92倍とかなり高い割合となっていましたが、5月17日には57倍まで減少しているため徐々に落ち着いてくるとは思いますが、過去の水準と比べるとまだかなり高い倍率で推移しています。

まとめ

 結論、148円付近で購入できればベストではないかと考えています。もしそこまで下落しなければ、今回は購入せずに引き続きウォッチ銘柄に入れておき、購入機会を探りたいと思います。ただ信用倍率が高いのでしばらく上値が重いと考えられるため新NISA枠で購入し、配当金を貰いながら数年覚悟で持ち続ける戦略が良いと考えています。新NISA枠でなくても長期保有は必須かと思いますので投資は慎重にお願いします。

※投資は自己責任となります。
 
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