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「ウェブで話題になる」へ振り切ったエスニックヌードルは、オタク女子にも手を抜かない

オタク女子向けのマーケティング事例をまとめて、考察しています。
今回は、日清食品のカップヌードル・エスニックシリーズのウェブキャンペーンです。

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企業名:日清食品
商品名:カップヌードル エスニックシリーズ
媒体:ブランドサイト、Twitter、Youtube
実施期間:2018年4月3日〜(投票キャンペーンは終了)

キャンペーン概要:
カップヌードル・エスニックシリーズの「トムヤムクンヌードル」「シンガポール風ラクサ」のリニューアルと、「ブラックペッパークラブ」味の新発売に合わせたキャンペーンです。CLUB ESというホストクラブを舞台に、商品をモチーフにしたイケメンホストのキャラクターたちが盛り上げる「ヌードル食べコール」というWeb動画を公開。Twitterで公式アカウントをフォロー&RT&いいねで、キャラクター人気投票を行い、抽選で100名に商品をプレゼントという企画も行われました。

ポイント:
エスニックから連想される、辛い・熱い・刺激的などのイメージや、新しい味が出たというセールスポイントを、2次元のホストクラブを舞台に世界観を作り、訴求しています。イケメンホスト役の声を務めるのは、3名の大人気男性声優たち。トムヤムクンヌードルは、十夢夜(トムヤ)・CV:諏訪部順一さん、シンガポール風ラクサは、楽園(ラク)・CV:花江夏樹さん、ブラックペッパークラブは、黒胡椒蟹(ブラペ)・CV:増田俊樹さんが担当しています。キャラクターデザインは、イラストレーター/漫画家の小田すずかさんです。

情報解禁後、情報の広がるスピードが印象的でした。私が確認した範囲ですが、まずオタク女子がよく触れているメディアからのニュースツイートがあり、続いて各声優によるツイートがあり(声優3名のTwitterフォロワー数の合計は、約200万!)、ファンがリツイートしていく……という流れで瞬時に拡散されていきました。キャラクター人気投票期間も3日間と短く、また3種類の動画も一気に公開され、最初から大きなバズを生むことが計算されていたと感じます。

考察:
もともと女性に人気のエスニックシリーズ(プレスリリースより)。しかし食事に気を配る傾向のある女性が、あえてカップヌードルを食べるには何かしらの理由が必要です。また、ランチひとつとっても選択肢は多く、さらにカップラーメンも多種多様。その中から、エスニックヌードルは選ばれなくてはいけません。これがホストクラブ設定とリンクし、No.1を目指すための応援をする…という疑似体験につながります。ですので、「推しキャラだかから」「好きな声優さんが関わっているから」は、エスニックヌードルを選んで買うという、大きなきっかけになったと思います。

また、テレを一切感じさせない全力のバカバカしさ・おもしろさを押し込めたコンテンツは購買行動を突き動かすのに充分なインパクトがありました。20代・OL…といったセグメントではなく、「この世界観が好きな人」という切り口でハマった事例だと思います。食品は「おいしさ」が1番ですが、その手前で「何を食べようか」と考える贅沢なストレスがあります。ターゲットへ食べる理由を付与するという、面白いキャンペーンだと感じました。

——で。
エスニックヌードルだけでなく、日清が手がける昨今のウェブキャンペーンは「ネット界隈で話題になること」にひたむきです。たとえば、多方面のデザイナーが悲鳴をあげたとかあげないとかいう「カップヌードル ミルクシーフードヌードル」の広告。またオンライン限定の「日清焼そばU.F.O.ダム湯切りプレート」「どん兵衛 釜たま風うどん」のプレゼン資料など…。面白がられるというのはセンスが必要ですし、またニッチな層へ向けたキャンペーンは「リーチ大丈夫?」などの心配がされそうですが、そんなことは物ともしない「話題になるのだ」という主張が潔くて気持ちいいですね。

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マチコマキ|マーケティングライター

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