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仏の名を呼びながら五体投地を行う<千仏礼拝行>

今回は (((本当はあまり教えたくない))) 私の推し寺を紹介。

推し寺との出会いは2022年11月。
近場で護摩をやっているお寺はないかな?と調べていた時にgoogle mapでたまたま見つけた「普賢寺」というお寺。

この写真、本堂の前に大きなワンコさんが座っているんですね。
ワンさんの佇まいと、写真からでも伝わってくる清浄な空気感。
このお寺に行くしかない!と思い立ち、御本尊(不動明王)の縁日である毎月28日に行われている護摩に参加したのが最初のご縁でした。

その1ヶ月後に「千仏礼拝行」という法会(修行?)があるという告知を目にし、そちらも即申込&参加。
僧侶の方たちが行う修行を一般人も体験できるというのは大変にありがたく貴重な機会。

今年は2023年12月16日(土)に行われます!(詳細は下記リンクにて)

今回は、当時のことを思い出しながらしたためてまいります…。

まず、「千仏礼拝行」とは何ぞや?というところから。

三千仏礼拝
年末行事に、たくさんの仏様の名前を唱える仏名会(ぶつみょうえ)という行事があります。この行事は、知らず知らずのうちに作ってしまった罪などを懺悔し、心身ともに清め、新年を迎える行事です。

飛不動尊 龍光山正宝院

正式には「三千仏礼拝」という、五体投地を3000回行いながら、3000の仏の名を唱えるという法会を数日かけて行うようですが、普賢寺では1日で1000回の「千仏礼拝」を行うとのこと。

五体投地というとチベットの巡礼者たちが行う、地面を這うように進むあれをやるのか?とびびりつつも好奇心が勝る…

実際はどうなのでしょうか…?
去年の様子👇👇

仏の名が書かれた紙は用意してくださっているので、それを見ながら仏の名を呼び、同時に五体投地を行う。やること多くて忙しい。しかもペースが早い。

私はというと、自粛期間の運動不足で体力がほぼゼロだったため、1000どころか100も出来なかった。途中からは五体投地を諦め、座ったまま頭を下げて礼拝しながら仏の名を呼んだ!

ちなみに去年のスケジュールはこんな感じ。

9:00- 自身の一年の懴悔・反省文作成
9:30-  作法説明、申し合わせ
9:50-  荘厳(お堂準備)
10:00- 午前の部開始
12:00- 昼食・休憩
13:00- 午後の部開始
16:00  終了予定

令和4年12/24 千佛礼拝行のご案内

午前の部2時間、午後の部3時間というスケジュールですが、午前中で半分の500をやろうとの目標で12時少しオーバーでお昼休憩に入った記憶が。
なので、ペースとしては2時間ちょいで500くらい?五体投地500回!凄い。

昼食は精進料理をいただきます。

生姜ご飯、きのこと豆腐のお吸い物、お麩の揚げたやつ(肉っぽい!)、茄子の煮浸し、漬物
お世辞抜きに本当にどれも美味しすぎた

ご飯の時間は、談笑したり休憩したりとかできると思いますか…?
いいえ、食事も修行ですよ!!!

食事(じきじ)作法についての説明があり、食前の言葉を全員で唱える。
食べる前に施餓鬼(※)を行い、食事中は会話どころか一切の咀嚼音も出さぬよう注意しながら機敏さも求められる…!

※施餓鬼(せがき)
生前の行いにより餓鬼道に落ちてしまった魂を供養するため、生飯皿を回し、自分の茶碗に盛られたご飯のうちの数粒をお供えとして乗せる。

素早く食事を済ませた後、使い終わったすべての器は、沢庵で拭いてお茶を注いで綺麗にしてから食べ終わるのです。
これはあれです、永平寺の修行の動画で見たことがある!あれだ!と興奮した。

まさか自分が永平寺の修行みたいなことをする日が来るなんて…(謎の感動)

そして午後の部で引き続き500の五体投地。
とにかくペースが早いので必死についていく。

忙しいながらも煩悩は無限に湧いてくる。
知っている仏が出てくると少し嬉しいとか、知らない仏の名前を呼ぶ時ふりがなが振ってあっても発音これであってんのか?と不安になるとか、今のはうまく出来たとか出来なかったとか。

終わった後、参加者それぞれが感想を言い合う時間があり、その時に私は僧侶の方々に質問をさせてもらった。
礼拝している時にどんなことを考えていたのか?無心なのか?どうだったのか?という趣旨のことを聞いた。

その時の御住職のお話が不思議と心に残っている。
「仏様の名前を唱えながら、あまり知らない仏様も出てくるけれど、この仏様に救われる人もいるのかもしれないなぁというようなことを考えていた」と。
「それも煩悩といえばそうなのかもしれないが」とも付け加えていた。

阿弥陀様の前で一度でも心から「南無阿弥陀仏」と唱えたことがあれば、死んだあと必ず往生できる、という話を聞いたことがある。

お寺に行って、仏様と出会って何かしら心に感じるものがあると不思議と親近感が湧いてしまうことがある。

生きている人間と同じで、仏様とのご縁も一期一会だなぁと感じる。
千仏礼拝は、もしかするとご縁があるかもしれない仏様と出会うきっかけになるのかもしれないし、たった一度名前を呼んだだけでもうすーいご縁が出来るのかもしれない。

実際に私はこの修行のあと、なんだか仏的なものと親密になれたような気持ちがしばらく続いた。
すっきりとしたいい気分だった。
それだけでもこの修行に参加できてよかったなと思ったし、毎年参加したいなと思った。

普賢寺 ご住職の小野常寛さんへのインタビュー記事。とても面白いです。
私はお坊さんの修行の話が好きなので、体験談を読めるのが嬉しい…

この記事を読んだのが、たまたま比叡山延暦寺を訪ねた直後だったのですが、「比叡山=ディズニーランド説」を読んで、次回は絶対に西塔と横川にも行きたいと思った。

あと、私は深大寺も大好きなのですが、普賢寺のご住職は深大寺にもよくお手伝いに行かれているそう。
そんな関連で、深大寺の護摩の話を少しだけ書いて締めたいと思います〜

私が初めて護摩というものを体験したのは、厄払いで訪れた深大寺。
前厄・後厄を含めると女の30代はずっと厄年…とはよく言われますが、前厄の32歳から毎年、深大寺の護摩祈願に通っておりました。

深大寺の護摩を初めて見た(参加した)時、あまりの凄さに大興奮したのを覚えています。
10人以上のお坊さんがずらりと並び、太鼓と声明が鳴り響く中、パチパチと音を立てながら火が燃えさかる。
そして最後はお坊さんのありがたい話が聞けるという…

小さいお札は3000円から申し込めるので、入場料3000円の護摩ギグに参加する、みたいな気持ちで2年目からは参加しておりました。(怒られる…)

深大寺の護摩札には、元三大師のお姿(有名な降魔札のアレです)が入っているのですよ…

これ〜!

私は元三大師ファンでもあるのでこれが嬉しくてですね…

元三大師は本名「良源」さんで、平安時代に実在した天台宗のお坊さんだそうです。
良源に関しては面白い逸話がたくさん残っているので、もしご存知ない方がいたら読んでみてください〜

(推し寺の話を書くつもりがなぜか推し大師の話で終わる謎…)

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