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はじめての つうちょう(通帳)

「はじめてのおつかい」という人気番組があります。
子どもがいないのに、けっこう好きで観るんですよね~
で、泣く。

とくに、きょうだいで助け合ってる!
みたいな演出に弱い私です。

さて、私が話したいのは、おつかいではなく
つうちょう(通帳)のこと。
はっきり覚えているわけではないのですが、
「おつかい」よりも「つうちょう」のほうが先だったような気がするんですよね・・・皆さんは、何歳のときに初めての通帳を手にしましたか?

たぶん、うちの母って、かなりお金にうるさい人だったと思います。
幼い頃に貧乏だった話、結婚してからも父の商売がなかなか軌道にのらなくて苦労した話……いっぱい聞かされてきました。
だからこそ、少しだけ貯金できるような経済状況になったとき
お金の3大機能である「貯蔵」に、夢中になったのではないかな~
なんて、ちょっと客観的に想像する私です。

そんな彼女に手をひかれ、郵便局の貯金コーナーに出向いたのは
私が5歳のときでした。
窓口のむこうのおじさんと目を合わせて話そうとしたら、必死で背伸びしなくちゃダメでした。

父を訪ねてくるお客さまや親戚にもらったお年玉を握りしめ
「お願いします」
と提出。

こういうの、自分でやらせる人なんですよ、うちの母は。
もちろん、付き添ってくれるんですが。
しかも、その通帳をとりあげるのではなく、自分でちゃんと管理しなさいというのです。通帳と一緒に真珠のネックレスを私に預けて

「お母さんの大事なものだから、
盗られないようにカギをかけてしまっておいてね。
カギの場所は、お母さんにも言わなくていいから
誰にも内緒にしておくのよ」

まじ、ガチ、プレッシャーです。

そして、結婚式などに出かけるときだけ
「あの真珠のネックレス、出して」
と、私に声をかけるのでした。いやでも、母が考える
”大事なもの”の扱い方
が身にしみ込んでいきました。

そして、貯金に関しては、こう言い含めたのです。
「お金は貯金箱に貯めておいてもいいけれど
たくさんになったら、郵便局にあずけたほうが増えるのよ。
そうね…10年たったら、いまの2倍くらいになるかな」

2倍!!!!!

それでなくても、こどもにとってお年玉は大金です。
2倍なんて言われたら、クラクラしちゃいます。

その後も私は、お小遣いやお年玉が手元に残ったら、
通帳を持って郵便局にいきました。
窓口のみなさんが
「えらいなぁ」と褒めてくれたり
「いいなぁ」とうらやましいフリをしてくれたりするのに気をよくし
スポンジや食品ラップを貰っては、誇らしげに母親にプレゼントしたり。

・・・そうして大人になった私は
「満期のお知らせ」
を手にして、ホントに貯金が2倍になったことを確認しました。
いやぁ、いい時代があったもんです。

でも、母が得意だったのは「貯蔵」だけでした。
貧乏が長かったからかもしれないし~
だから貧乏だったのかもしれないし~

お金には、「交換」「尺度」「貯蔵」という3つの機能があるのですから、
これらを上手に使い分けたほうが
お金との関係が豊かになるような気がします。

思い起こせば、「はじめてのおつかい」に行ったときも
母から教わって私が実践したことと言えば
「1円でも安いものを探す」
「同じキャベツ1玉なら、芯が細くて葉っぱが多そうなものを選ぶ」
だったりと、
まぁ間違ってはいないけれど、今にしておもうと味気ないというか
実利的すぎるポイントばかりだった気がします。

私には子どもがいませんが、
就学するかしないかくらいの子たちに
預貯金や買い物について教えるのなら、もっと違う伝え方をするでしょう。

ただ、母はスーパーマーケットだけでなく
魚屋さんや肉屋さんや八百屋さんにも連れていってくれたので
売る側と買う側とのコミュニケーションをみて

おまけをつけるとか、値切るとか
「今日だけのいいやつ」
「こっちも一緒に買うと」
といった攻防(?)に、いろんな意味があることを体感できたから
私なりに基本姿勢をアレンジしながら生きてきたのかも~

なんて思っています。

皆さんは、「はじめてのつうちょう」を
いつ手にしましたか?
そして、
大人たちに何を教えてもらい
自ら何を学びとっていきましたか?

良いこと・悪いこと、どちらでもいいので、
よかったら教えてください。

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