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【ヤングケアラーへの支援】イギリスでの支援

昨日はヤングケアラーの勉強会でした。

イギリスでヤングケアラー支援を手掛けるチルドレンズ・ソサイエティ・インクルード・プログラムのヘレン・リードビターさんが来日して、イギリスの学校におけるヤングケアラー支援について講演してくださいました。

・イギリスでは、イギリス全土での取り組みが進められているそう…やはり法律があるというのは強い!でも法律があっても予算は増えないらしい…

・10月にはベルギーでインターナショナルカンファレンスが開かれるらしい。民族や文化にもよるけれど、ヤングケアラー問題は世界中で関心があることなんだなあ。


・国連子どもの権利条約の第9条と第18条には『子供は親と住む権利を持ち、親は子供のウェルビーイングと養育に責任を負っている』とあるけれど、私は一緒にいることとウェルビーイングが共存できないと思った…それは虐待扱いみたいなことなのか…?


・ヤングケアラーに「あなたとあなたの家族の生活を楽にしてくれるものは何だと思いますか?」と聞いた答えの中に、『障がいとケアラーに対する理解がもっと広まること』『障害についての理解がもっと広まること』とあったのが意外だった。イギリスは理解が進んでいるから支援が充実しているのだと思っていた。『家族や個人の問題について誰に助けを求めればよいのかという情報』、『交通のサポート』は私もあって欲しかった。


・ヤングケアラー・プロジェクト…ヤングケアラーやその家族に向けたアクティビティのこと。ヤングケアラーはケアから離れて休みたいというニーズを持っているらしい。私はそれもあるけれどケアしている相手と一緒に楽しめることもあるといいのになといつも思っている。プロジェクトの中には家族に向けた支援もあり、家族からの評価も高いとのことであったが、中には自分の子供がヤングケアラーと呼ばれることをよく思わない親もいるそう。


・学校でヤングケアラーを探す際には遅刻が多いとか、制服が綺麗ではないといった兆候を気にかけるといった話や、イングランドの統計でヤングケアラーがケア役割のために早退または欠席した日数は年平均48日と聞いて、私は無遅刻無欠席で学校に行っていたから、やはりヤングケアラーと呼べるほど大変では無かったのかな、などと思ったり。別に、大変さで争ったり、誰がヤングケアラーで誰がそうではなくてとかではなくてみんなそれぞれ幸せに生きたら良いのだから、他のヤングケアラーと大変さを比べて自分は違うのかなとか思う必要は無いんだけど。

・学校は子供達にとって重要な場所。「ヤングケアラーサポート学校プログラム」は、学校がヤングケアラーを発見し、支援することをサポートするプログラム。ヤングケアラーにとって良い実践をしている学校を表彰する「ヤングケアラーサポート学校賞」では、1理解する、2情報を提供する、3発見する、4聞く、5サポートするという5つの基準から学校を評価する。各学校は、法律で定められているためや、学校ランキングで上位を取るためにヤングケアラー支援にも熱心に取り組んでいるそう。全国315校が賞に応募して、159校が銅賞、29校が銀賞、14校が金賞を受賞したとのこと。判断基準の中には、学校の中で誰がヤングケアラー支援の窓口を担うのか明確にされていることや、ヤングケアラーを発見する方法が共有されていることなどがある。

・大切なことは、ヤングケアラー一人一人の声を拾い上げること。そのためには、ヤングケアラーがいつも来る場所で、家庭以外のメインの活動場所となる学校で支援が行われることは重要だと思った。

・最後に、ヘレンさんのお話を聞いて、日本ではどのようなことができるか話し合うグループワークを行いました。私の班では、埼玉県の「ケアラー支援条例」の話を聞くことができました。大きな動きがあると、一人一人のヤングケアラーも声を上げやすくなると思いました。

今回は当事者だけではなく、議員、マスコミ、支援者など様々な立場の方がいました。こうして当事者以外の様々な方がヤングケアラーに興味をもって、一緒に考えてくださるというのは当事者としてはとても心強いことだと感じました。



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