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靴磨き500円から1万になった長谷川裕也さんの話。貧乏の仕事から、エンタメと美学の仕事へ

2023.12.09 長谷川裕也 - ANA WORLD AIR CURRENT | Podcast on Spotify

沖縄の友人から靴磨きの世界1の方の話を聞いた。

感想は「日本人ってこういう仕事も誇れる工夫をするのだなぁ」
という日本人の誇りを思い出した。


なぜか?

靴磨き自体が、お金がなく選ぶ最底辺の仕事、というイメージがあるからだ。
これは世界共通で、世界大恐慌の時に「株主の富豪が靴磨き少年から株買いたいと言われて急いで売った」と言う話がある。
これは、バブル崩壊の予兆に気づいた話なのだが、一番下の層まで浸透したら終わり、という教訓である。

で、靴磨き自体、元手が少なくその場で稼げることではあるが、単価は安いし汚れるし、外なので寒いのである。

長谷川さんは19年前、2003年以降で初めて、財産2000円元手で100均で買ってスタートした。
センスとか好きだからではなく、生きるためにスタートした露店靴磨きはトリセツのまま3か月を続けて、お客さんに「ヘタクソだから別の靴磨きから学べ!」と怒られたそうな。
1回500円で1日7000円を稼いで食いつないだそうな。14回である。

ある時にお客から、「対面でもっと見えるようにしない?ダサい服装だ」と言われて、磨く仕事から魅せる仕事に変えたそうな。

路上の他の靴磨き職人を遠目で見て盗んで、独学で学びながら東京、品川に
言っていたそうな。

( ゚Д゚) え!? 2004~2008って俺、品川の太陽ビルに行ってた! もしかしたら会えてたかも?

数年前に靴磨きの世界大会で1位になり、靴磨き専門のお店も開いている。
500円だった靴磨きが、10000円になった。
20分として、1時間3万である! すごい!

長谷川さん、「小学生の職業アンケートで靴磨き職人を選ぶようにしたい」という素晴らしい考えを持っていた。

これね、日本人じゃないとまずできないと思う。
もちろんね、西欧の革靴や職業やほこりがある国、インドのようにカースト制度で靴磨きが稼ぎとして存在するものは別だよ。

日本人って靴好き入るけど、磨くのはあまり良いイメージはない。
元は下駄とかだったから、磨くこと自体はココ数十年の話である。


日本人って、いろんな職業にも誇りを持って、拘りで仕事をしている。
長谷川さんは生活のために始めた靴磨きが稼げる!と気づいて切磋琢磨したのだが、それでもすごいと思う。

仕事を見下しやすいお隣韓国ではほぼできない選択肢だよね。
商業に卑しい貧しいの差はあれど、やっている事への誇りは変わらない。


靴磨きの動画を見たけど、ビフォーアフターで光り方が全然違うし、お客さんのオーダーによっては「光らせ過ぎずに」とか「色を変えて」とか色々オーダーがある。

磨くことだけじゃなくて、スタンドでバーテンダーのようにお客さんに見せながら磨くのはもうエンタメだと思う。
俺の「子供が屈んで貴族の靴を布で磨く」イメージが変わった。

是非動画や対談声配信を見てほしい。

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