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絵師が線画や塗りを丁寧にやることは、運転手の飛脚が体を鍛える事ではないか?

これは一個人の感想である。

ディープブリザードさんのYoutubeチャンネルの、光源による自動陰影動画を見て浮かんだ直感、それは『飛脚』だった。

丁寧なディティールで何時間もかけて描いた魂の絵は美しい。そして価値がある者だと思う。

でも、絵の提供においてはより効率的に、短縮できる時代が「来てしまった」のだと直感した。

飛脚は江戸時代以降、蒸気機関車や燃料自動車ができるまでは輸送手段として重宝されてきたが、今は存在しない。そう、廃業して絶滅したのだ。

なぜか? それは便利な車でガソリンと免許と車があれば「誰でも安定して輸送できるようになったから」である。

そんなの小学生だってわかるだろ! と言うのは分かる。

じゃあ、イラストレーター、漫画家がやってきている「塗りや線画のAI化」はどうか?

モノを運ぶ運送においては、飛脚は自分の体力と走力、そして迷わず最短で届ける地図の知識が必要であったはずだ。
現代における輸送は、免許とガソリンと、googleMapが入っているスマホで良い。
あとは行きたい場所の名前をフリックで入力して、「ナビ開始」を押すだけである。

輸送の変化と、絵描きの変化、何が違うのだろうか? 俺は同じだと思う。

ある程度時間がかかる線画は勿論、自動化できないのが多い。だが塗りやマスク、調整についてはもう、AIを活用した「自動化」と「入力補助」の波が来ている。


絵描きの方に聞きたい。あなたは自動化社会が目の前に来ている飛脚として、体力付けますか? それとも運転技術を学びますか?


今、歴史を見てきた人なら後者だろう。
でも、その当時、明治維新が起きて車などが出始めた頃に彼らは「自動車の存在を目の敵としただろうか?」
当然、自力で走りもせず、手を動かすだけの鉄の塊を競合とみなしただろう。

同じ様に今、イラストレーターや漫画家にとって、不可逆なAIの波にのまれる時代が来てしまった。

AIがきて、ある程度ツールが普及したにもかかわらず、ズームして線画や塗りを何時間もかけている人は、「車に乗らない飛脚」となってしまうかもしれない。

これは非難でも何でもない。時代の流れだと思っている。

飛脚は車と運転の存在により淘汰された。電話交換手は、電話の普及と技術革新によって淘汰された。
では、絵師がAIの普及と技術により淘汰されるのはおかしなことだろうか?

他2と比べて、創作物である点があるので、完全に0になることはない。
ただ、消費者が賢くなって自分でAI絵を作ったり、簡易背景を自力で作れたりすると価格破壊が起きる。

すでに今でも、背景画像、可愛い萌え画像ですら無料で提供される時代である。
何十時間もかけてズーム線画や塗りをし続けることは「絵描きの常識」から外れるのだと俺は思う。

今後は、車のようにガソリン=AIに頼れるところは頼って、行き先=個性や面白さを決める、車=AIにはできない所を大量にこなすことが生き残る道だと思う。
飛脚は300キロを足で走るのは数日かかるが、車と高速を使えば往復だってできてしまう。

【江戸時代の飛脚】意味は!?速さや1日の走行距離・食事・給料・走り方など! | 日本史事典.com|受験生のための日本史ポータルサイト (nihonsi-jiten.com)

>「仕立便」といって今のチャーター便ですね。1つでもその荷物のために用意する便ですので値段は勿論高くなります。幸便の一番早い便と同じ日数なら金3両(約38万円)、最も高い便では、まる2日で届ける便が約140万円もしたそうです。

江戸の飛脚は、5日でチャーター=専用なら38万、2日速達で140万。食費宿賃を考えるとそうなるだろう。
東海道 (500km) を6日で往復していたことから、1日166キロ、1時間10キロペースで走っていることになる。歩く速度が時速4~6なので、けっこう継続的に走っているのだろう。さすが飛脚である。

では現在はどうか? 輸送業の人に聞いてみた。「10トンの鋼材を300キロ先に運ぶならいくらで受ける?」には8万~10万とのこと。

高速道路を使えば300キロ先だと、5~6時間で届けられる。

じゃあイラストは? となると、質にもよるがカラーイラストなら1枚10時間で1万円が、依頼できる最低限の相場だと思う。
勿論もっと有名だったり画力あるイラストレーターは3万5万、10万で依頼する人もいる。

AIの登場により、塗りや線画を「ボーン」でAIに渡したり、Blenderで3Dモデルを使ってアーマチュア=骨を弄って線画を使ったりがある程度自動でできるようになるだろう。塗りも現在リリースされている、クリスタの自動塗り補助が使える。

10時間の内訳は作家それぞれだが、恐らく2時間まで減らせるようになると予測する。要は8割はAI自動でやらせるのである。
車だって、飛脚の5倍~10倍の総量、費用が1/5になっているのだから、AIもそうなると予想できる。

当然、時間が2時間になれば、自給1000円加算として、1枚カラーが「2000円」相場になる。

イラストレーターや漫画家が切れる言葉1位想定
「他の人は2000円で描いているのに、なんで高いんっすか?」

他の人の、実績目当ての赤字請け負いを基準にして値下げ交渉をする輩、俺は嫌いだ。労力や時間をガン無視しているし、作家に対するリスペクトが一切ない。

AI補助付きで2時間想定、2000円が依頼相場になったら、マジでこれヤバくね?

運転できない飛脚が死んじゃう! 運転できる飛脚のみ生き残れるレッドオーシャンの到来だ!

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