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唯一無二のゆるキャラ
かつての、ゆるキャラブームは
すでに遠い昔のことなのか。
昔も今も、
唯一、推しているゆるキャラが
“ひこにゃん”だ。
![](https://assets.st-note.com/img/1712708902446-B22Fpo0J5W.jpg?width=800)
他のゆるキャラにはない、
完璧な由来、緩い愛らしさ。
ゆるキャラ界の絶対王者。
いや、唯一無二の存在。
“ひこにゃん”以外は認めない、
と思ってしまうほどだ。
数多に存在する『招き猫伝説』のひとつ。
「彦根藩2代藩主、井伊直孝が
江戸在中のある日、急な雨に降られて
大木の下で雨宿りしていたところ、
寺の門の前に、
まるで手招いているかのような猫を
発見して、大木から寺の門へと移動。
その直後、大木に雷が落ちた。
直孝は猫のおかげで命拾いした」
…あれ?
自分が聞いた話では、
「直孝が鷹狩りの帰り道、
寺の門の前に、
まるで手招いているかのような猫がいて、
不思議に思った直孝が
馬を下りて、寺の門に入ると、
突然の雨が降り出した。
直孝は猫のおかげで濡れずに済んだ」
…だったような気がする。
まぁ、どちらにしろ、
猫が直孝を救ったことがきっかけで、
猫のいた寺は井伊家の菩提寺になった。
それが世田谷の“豪徳寺”で、
招き猫の寺として今、
外国人観光客に人気らしい。
だから“ひこにゃん”は『猫』なのだ。
〈彦根→ひこね〉が何となく猫っぽいという、
語感で猫になったわけではないが、
猫でしかあり得ない、ゆるキャラがいる市名が、
何となく猫っぽいというのがまたいい。
“ひこにゃん”の被っている兜は、
伝説の登場人物である2代藩主直孝のものがモデル。
ドラマやゲームで、初代藩主直政が
この天衝兜を被っていることが多いが、
初代の兜には天衝がない。
彦根城の博物館には、
歴代藩主の鎧兜が展示されているが、
戦の記憶が遠ざかるにつれ、
この天衝兜が酷い…いや、すごいことに。
殿よ、もう被る気ないだろ…。
とにもかくにも、
“ひこにゃん”は素晴らしい。
老若男女、全ての人類におすすめ出来る。
まるっと、もちっとした体型どおり、
ゆっくりとした動作、
おっとりとした雰囲気、
そこはかとなく上品で、
愛らしさは天元突破している。
ゆるキャラとは本来こうあるべきだと思う。
誰もが、ほっこりとした気持ちになり、
何度でも会いたいと思う、
柔く和やかな、優しい存在。
是非是非、1度、
“ひこにゃん”に会いに、
滋賀県の彦根城にお出かけ下さい。
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