ボードゲーム「ナショナルエコノミー メセナ」がいいゲーム

最近友達の家でやってとても面白かったボードゲーム
どうやら絶版になっていて買えないのでちょっと高かったんだけどメルカリで購入した
もっぱらこのゲームを取り出して遊ぶことが多い
3~4人で遊んでいる
ケースが小さくて、ちょっとしたカバンにもすっと入るので持ち運びにも気にならず便利なので重宝する
旅行先なんかでもかさばらない
ジャンルとしては「ワーカープレイスメントゲーム」に位置づけられるだろうか
プレイヤーは最初に二人のワーカーを渡される
ワーカーは1ターンでアクション(働く事)ができる数になる訳で、最初は皆一ターンで2アクションできる手筈になっている
1ターンの中でワーカーを、「カードを引いた」り、「新たな職場を立てた」り、「ワーカーを増やした」り、「カードを給料に変えた」りするアクションを実行する(職場に働かせに行く)
そしてターンが終了するとワーカーに給料を支払う必要がある
ワーカーを増やすと当然取れるアクションが増えるが、支払う給料も増えるというジレンマがある
そして基本的には、職場は一人のワーカーしか受け入れてくれないので、最初に行動するプレイヤーが有利なので、「最初に行動する権利を得る」という職場があったりもする
できる限りワーカーを効率のいい職場で働かせて、ワーカーの給料以上の働きをいかにさせるか頭を悩ませるゲームとなっている

このゲームの肝は「職場を建てる」アクションにあると思う
「職場を建てる」とその職場は自分専用の職場となるので、他の人は働けず自分だけが使える
一方で建てた職場は市場に売りに出すことができ、お金を得る代わりに「公共の職場」つまり他のプレイヤーも使うことが職場となる
この職場を売りに出す行為が比較的コスパよくお金を稼ぐ手段となっているためどんどん皆が売りに出すとお金が沢山手に入るとともに、働き口も増えて社会全体が潤っていく仕組みになっている
しかし、自分専用の職場というのも非常に魅力的で、例えば「職場を建てる」アクション(職場)はデフォルトでは二つしかなく、自分にターンが回ってきたときには既に職場が埋まっているなんてことも多い
そんなときに、「宮大工」という職場を建てていると、「職場を建てると共に勝利点を1点得る」という効果があるため、自分専用の「職場を建てるアクション」があるという状態になる
この寡占状態を一度体験してしまうとついつい職場を手放したくなくなってしまう
そんな風にして、全プレイヤーが職場を開放しないでいると、全員がジリ貧になってしまう仕組みになっているところが面白い
みんなで協力して良い社会にしたほうがみんな幸せになるのに独占しよとすると駄目になってしまうという事態を身を以て体験する事ができる

そんな訳で、このゲームをプレイすると、一緒にプレイしているメンバーがどういう遊び方をするかで随分と戦略が変わってくるし取りうる手段なんかも変わってきて、ゲーム性が変化するというところもこのゲームが面白いところだ
つまり、毎回同じように遊んでいたら毎回同じような点数になる
ということはなく、毎回同じように遊ぼうとしても同じようにはいかない
例えば、今回のゲームは「カードを引く職場が公共にたくさん出回っているけど、職場を建てられる職場が少なくて、カードあまりになっている」とかその逆が起きたり、そもそも職場自体がとても少なくなっているとか
遊ぶたびに環境が変わっていくので臨機応変に対応していくことが求められ
例え同じメンバーで遊んだとしても二度同じゲームにはならない感じがする

さらには、このゲームルール説明がシンプルでワーカープレイスメントにしては初心者でも最初のゲーム、少なくとも2回目にはマスターして考えながら楽しめるようになっている

いろいろなシリーズが出ていて、どれも今は普通に買えないのが残念である
いいゲームなので再販してほしいなぁと思う

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