ブランディングに対するUXデザインアプローチ @UXリサーチ共有会
こんにちは、ユーフォリアでプロダクトマネージャーをしているすけきよです。
ポップインサイトさん主催のUXデザイン・リサーチに関するLTイベントに登壇してきました。今回は「ブランディングに対するUXデザインアプローチ」というタイトルで、ブランディングのプロセスについてお伝えしました。
資料はこちらで公開しています。
ざっくりまとめ
ブランディングを上記のように分解し、WhyやWhatに対して議論や成果物を可視化するために、UXデザインのアプローチを活用した事例の紹介になります。
一見取っ付きにくいブランディングも分解してみると普段から目にするもので設計することができるということを一番伝えたかったです。このnoteやLTをご覧になった方が次の日からご自身のサービスのブランドを見直す、整理するきっかけになれば幸いです。
以下、このようなステップでお伝えします。
STEP 1:サービスに関するキーワード出し
まずは、対象とするサービスとファンになってくれそうな象徴的なユーザーの「らしさ」についてキーワードを洗い出してください。その上で、機能的価値、感情的価値、関係的価値に分類してサービスで提供しているものとユーザーのニーズが噛み合っているかをディスカッションしてください。
STEP 2:ユーザーとサービス関係整理
次に、それぞれの結びつきをブランドストーリーとして整理していきます。「自分達のサービスの独自性があることで、ユーザーはメリットを享受できる」ことを表現するシートになっていて、上下で「なぜなら」と「だから」で繋がるか確かめてみてください。
次に、SD法に倣って出てきたキーワードを5or7段階の尺度で答えられるようにし、ワークショップ参加者や事業関係者に対してアンケートをとってみてください。キーワードの印象が合致する部分と合致しない部分が出てきます。
合致しない部分は、ディスカッションポイントです。画像の例のように「スマートにビールを選べないから、大胆な買い方になっていて、スマートさに憧れている」というようなストーリーが生まれてきます。
そして、今までのユーザーとブランドの擬人化したものをそれぞれのキーワードを配置しながら、関係性を表現していきます。
ブランドはキーワードが整理されたタイミングで擬人化しておくことをお勧めします。ユーザーに対してサービスの振る舞い方のイメージがしやすくなるからです。
STEP ##:検証を忘れずに
今までのワークショップは仮説の上にブランディングを設計しています。ですので、ブランドパートナーが見えてきたら、実在するのかをユーザーリサーチや定量分析を通して確かめておきましょう。
STEP 3:ユーザーとサービスの精緻化
このような表に一通りのブランディングで議論された内容をまとめておきます。見返しやすい場所に置いておくことをおすすめします。状況と違ってきた場合やサービスのソリューションが変わった場合などに気付けます。
最後にユーザーがサービスとどう関わるのかをジャーニーマップのように整理していきます。個人的にはコミットマップと呼称してまして、ユーザーの行動やフックポイントに対して、各チーム(セールスや開発)がどのような施策やKPIを持っているのかを可視化する目的でつくりました。
ユーザー体験のコアな場所に対しての施策がなかったり、ユーザーが会員登録する以前のKPIをどのチームも見ていなかったりなど、意外に整理できていないケースが多いので、ぜひお試しください。
また、事業全体がそれぞれどこにコミットしているのかが見えるので、事業全体の情報の風通しがよくなると思います。
最後に
この取り組みは、5年前くらいに実践した内容なので、まだまだブラッシュアップができる取り組みだと思っています。ぜひご意見やご質問などがありましたら、お気軽にお声がけください。
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