7月30日の菅総理の記者会見で起こった「第5波の拡大の元凶は菅政権にある」というある記者の指摘

7月30日の記者会見の内、中々真に迫っている質問がいくつかありました。何かと批判されがちなマスコミの中にあっても、キレの良い現場の記者はいるものです。中でも最終の質問者であったJWDの高橋さんの質問に触れたいと思います。

Janes Defence Weekly 東京特派員の高橋浩祐(こうすけ)と申します。
 総理は、今日の会見でデルタ株の猛威やデルタ株の急速な広がりを、今の感染爆発というか急増の主な原因として挙げましたが、ただ、デルタ株は、この3月、4月にインドでもう垂直的に感染爆発したりとか、あと、ヨーロッパでも、オランダとか、イギリスもワクチン先進国なのにぐっと上がりましたよね。アジアでもインドネシアがぐっと垂直的にバーティカルに上がりましたよね。そういうのを分かっていたのに止められなかったと。デルタ株の猛威が原因じゃなくて、あまりにも甘いこのシミュレーションというか見通しの上で、このデルタ株を見くびっていたことが、一番、今回の感染爆発の背景にあるんじゃないでしょうか。そして、その甘い根拠なき楽観主義の下で、またオリンピックをこうやって開催していることが感染をまた引き起こしているのではないでしょうか。
 それで、総理は先ほど、国民の命と健康を守る責任として、感染の波を止めることだとおっしゃいましたよね。もし、この感染の波、止められずに医療崩壊して、救うべき命が救えなくなったときに、総理、総理の職を辞職する覚悟はありますか。明確に

正直、高橋さんの指摘は図星であると思われます。

「クソ」がつくぐらい、大甘な予想をしていたエビデンスはゴロゴロでています。

高橋さんのいいたかったことは、「オリンピックを主導する菅政権がオリンピクをやらんがために過小にデルタ株の感染力を評価した甘い見込みのデータを採用したことが第5波を招いたのではないか」という問いだったと推測します。

ここからは僕の意見も入れていきます。第5波の拡大はつまるところ、諸外国の状況を考慮に入れず、ワクチン以外にセーフティーネットを用意しなかったことが招いた人災であり、政権の判断ミスではなかったかということです。更に言い換えると国民の健康をリスクに晒した元締めは菅政権そのものではなかろうかと思うのです。ウィルスが自然のもの(と日本ではされている)で制御できない部分があるとしても、オリンピックを遂行するためにリスクヘッジを怠った現政権には重過失以上の責任があると思います。よって高橋さんは医療崩壊の暁には、その元凶たる総理の辞職・内閣退陣が相当と詰め寄ったのでしょう。

「想定外の感染力が第5波の原因」と強弁する菅政権の責任隠し・逃れに対して短い時間にこれだけの内容で迫れた高橋さんのジャーナリストとしての矜持に感服致します。

それと同時に、この期に及んでも「はぐらかし」「定量的目標の未設定」「パラリンピック遂行」を続ける政権には本当に嫌気がさします。本当はやるべきではないオリンピックをやってしまった以上、取り繕えない部分・グダグダになる部分が出てくるのはやむを得ないですが、それ以上にあまりにも「誠意がないこと」が許しがたい。あってはならないことですが、医療崩壊が起こってしまったら、国民に石を投げられる前に自ら幕を下ろす覚悟だけはもってもらいたいものです。



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