「ひったくり防止ルーズリーフ」を無料配布して失敗した話
ルーズリーフの無料配布?
ルーズリーフというのはノート用紙のことですが、
それが無料で貰えるとしたらどうでしょうか?
かなり昔に、ルーズリーフ無料配布サービスというものがあって、大学などで見かけたことがある人もいるのではないでしょうか。それを参考にして、自分もルーズリーフの無料配布をすることにしたのです。
自分が配布していたもの
一般的なルーズリーフ無料配布サービスは、ルーズリーフに載せる広告のスポンサーを募り、ルーズリーフに広告を載せることで利益を得る仕組みのようでしたが、自分の無料配布サービスは、スポンサーを募ることもなく、ルーズリーフの購入も含めてすべて自腹で費用を負担して実施するもので、ルーズリーフには「ひったくり防止のアドバイスを記載したスタンプ」を押して、それを無料で配布します。
そのスタンプというのは、画像のとおり
なのですが、この二次元コードをそのまま読み込むとURLも含めて表示されるため、この画像では上部を隠してあります。二次元コードを読み込むと、携帯電話やスマートフォンには、こんな文章が表示されます。
バッグや手提げなどの荷物は、始めから壁側や建物側に持ちましょう。自転車などが近づいてから持ち替えるより安全です。宣伝・広告・勧誘にもエコと防犯を!(以下、当時の自分のサイトURL)
自分で考えたビジネスモデル
ルーズリーフを入手した人が、この二次元コードを読み込んで表示されたURLにアクセスすると、自分のウェブサイト、つまりひったくり防止ルーズリーフ無料配布のページに飛びます。そこにはアフィリエイトの広告が貼ってあり、アフィリエイトからの報酬があった場合、それを使ってルーズリーフを購入し、また無料で配布…を繰り返していくつもりでした。
しかし、「無料で配布するのだから誰かが貰ってくれるだろう」と安易に考えていたため、ツイッター上で告知したくらいで大々的な宣伝はしていなかったのですが、問い合わせは全くありませんでした。
宣伝に苦戦する日々
まとまったお金はないものの、ルーズリーフの購入に少しずつお金を使い、ひったくり防止のスタンプを押していき、配布用のルーズリーフを「在庫」として増やしていき、ツイッターでも告知をして…という感じだったのですが、さすがにツイッターだけでは限界だったため、420円から広告を載せられる掲示板の格安広告サービスを利用したり、大学の関連サイトのテキスト広告を利用したり、抽選日まで保管されることを期待して、様々なところに年賀状を出し、年賀状には、上の画像の二次元コードも載せてみたり、いくつかのところに、実際に配布予定のルーズリーフを郵送してみたりもしましたが、全く問い合わせはありませんでした。
特に郵便では、防犯活動に積極的な商店街だったり、自治体だったり、あるいは大学生などが購読しているであろう雑誌の編集部に、年賀状や配布予定のルーズリーフをそのまま送ったり、様々なところに様々な方法でアプローチしていきました。
ルーズリーフ以外にも、メモ帳やノートなど、無料配布にできそうなものを100円ショップなどで購入し、それにひったくり防止のスタンプを押して、それを持っていろいろなところに行ったこともありました。
ひったくり防止ルーズリーフ、新聞に掲載?
宣伝のためにいろいろなところに年賀状を出していたのですが、大学関連で、新聞を発行しているところがあるのを見つけたので、いくつかの大学の新聞を作っているところにも年賀状を出していました。すると、とある大学の新聞に、ひったくり防止ルーズリーフについて掲載していただけることになり、読者にも貰ってもらおうと、ある程度のルーズリーフも郵送して、記事掲載と同時に、大学内で配布していただけることになりました。
後日、実際の新聞が手元に届きましたが、ルーズリーフの写真とともに記事が載っていて、無料配布のウェブサイトのURLまで載っていました。これでやっと日の目を見るか?と思われたのですが…
残念ながら、問い合わせも反応もありませんでした。
「個人情報を教えるのが嫌」というのなら、店頭に並べよう!
問い合わせも何もなかったひったくり防止ルーズリーフですが、ルーズリーフが欲しくても、個人情報を教えるのが嫌なのではと考え、個人宅ではなく、匿名でもなんでも、ルーズリーフが届く配達先を教えてもらうだけでいいという旨を、ひったくり防止ルーズリーフのウェブサイトに載せました。しかし、匿名可能にしても問い合わせが無かったので、全く新しい別の方法で…と、レンタルショーケースを利用することにしました。
レンタルショーケースでは、無料配布というのはできないので、最低価格の100円で、ルーズリーフや書類などを入れるケースの中に、何も書かれていない新品未使用のルーズリーフと、ひったくり防止ルーズリーフをセットにして売ることにしました。これだけでも100円では買えないものなので、実際に売ることを目的とした場合は大赤字です。元々無料配布が目的なので費用は問題ないですが、レンタルしたショーケースは、棚の一番下、おまけに目の前には長椅子のようなものが置かれて、商品が見えないという致命的な場所でした。しかし、お店の窓にあたる部分には、告知などをするものを置いても問題なかったため、ルーズリーフが安く買えることを表示しておきました。
レンタル料はたしか1500円ほどだったでしょうか。半年くらい利用しましたが1つも売れず、レンタル料だけ消えていく状態になったため、レンタルしたショーケースも止めてしまいました。
レンタルホームページ終了による終焉
ひったくり防止ルーズリーフの無料配布を始めて、かなり長い時間が流れましたが、結局、無料配布どころか問い合わせも貰ってくれる人も現れないまま、無料配布のウェブサイトのレンタルホームページがサービスを終了することになったため、ルーズリーフの無料配布も終了することになりました。
ルーズリーフ無料配布に関して、昔にはニュース記事もいくつかありましたが、今ではこのルーズリーフ無料配布サービスをしているところは見つからないようです。自分の無料配布も終了しましたが、もしあのまま継続したとしても、たぶん一人も貰ってくれなかったでしょうね。終わらせてよかったのかもしれません。
2020/03/21追記。
画像を見やすいものに差し替えましたが、さらにタグも追加しました。