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20世紀最後のボンボン 第一部 東京篇  第十七章 相性




つまり私はボンボンと出逢って、
4日で、結婚し、1年8カ月で、出産したことになる。
私たちは16歳の年の差で結婚したのであるが、
出逢ったのが、30歳と46歳でよかったと
何度も話した。15歳と31歳では犯罪だし、
ボンボンが高校生になるまで、私はこの世に
生まれていなかったのだ。
私はいつも困っている人のところに呼ばれていくので、
ボンボンが16歳のころ、天に向かって、強く
助けを求めたのではないかと思う。
そう、ボンボンに言ったことがあったが、
何かうれしそうに笑っていた。
私たちは年だけでなく、性別だけでなく、
すべてが違っていた。
けれども、たった一つ共通点があった。
それは二人とも非常に子供っぽかったということである。
よく少年ぽい男性が好きという女性がいるが、
ボンボンは少年でもなかった。
赤ちゃんそのものだった。

出逢ってから何日たったねと毎日数えながら、
お互いを知りあっていった。
ボンボンはあまりにも複雑な家に生まれていたものの、
私といるときは自由だった。
それまでの45年とは全く異なる道を歩いていた。
家にも、両親にも、親類にも縛られない、
経済的自由を持ち、そして、ここで、男の子を
48歳で、授かったボンボンはこの世で、一番幸せだと
満足していた、と思う。
そして、ここではっきり、サンフランシスコに、

サンフランシスコ 写真拝借しました。


カンクン君を連れて、渡ろう!と固く決意したのであった。

ボンボンは事務所を立ち上げ、社会貢献運動を
興し、毎日毎日、その運動を広げるために
朝から働き始めた。
毎日、きちっとダブルのスーツを着て、
胸を張って玄関から、出勤していった。
私も出産後もすぐにまた生徒がきはじめ、
入院中もそして、家に戻ってからも、
指導を続けた。

第十八章 すくすく
に続く

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