「首」←シンプルなタイトルすき
「首」みたよ!
首って漢字が好きなんだよね。
だから観てきた。北野武のファンではない。
北野武が「大河ドラマに宣戦布告した」的なニュースが頭の中にこびりついていた。
大河は戦国時代をきれいに整えすぎ、と…。
私も戦国時代の“剥き出しの感情“が観たかったので楽しみだったな。
北野武が彩る安土桃山時代
北野武って平成の黒澤明みたいな立ち位置?
フランスでウケてるイメージあるわ。
映画こだわりおじさんが制作するんだから
そこらじゅうに「エゴ」詰まってるんだろうな〜〜
今年の戦国大河が衣装やビジュアル面にエグい金注ぎ込んで
1年間のフルマラソンを終えたばかりのこのタイミング、
北野武のエゴを叩き込んだ「映画」の仕上がり楽しみだぜ〜〜
北野作品どれだけ観てきたかっていうと、全然観てなかった。
「血と骨」「戦場のメリークリスマス」
↑こいつら監督は別人だったのか!
「アウトレイジ」「菊次郎の夏」
地上波で観たことあるような、ないような…
俺の知識が
「歯医者で治療受けてたら口の中ぐちゃぐちゃにされる」
「薄ら笑いの椎名桔平処刑方法:首ぶっ飛ばす」
これだけ。
これだけで映画館に2000円払ってぶつかったよ「首」
結論「すげ〜〜〜おもろかった、娯楽映画だわ」
当初は肩透かし喰らって座席の居心地の悪さに
「え…おもんない、なん?この映画…」
って感じで前半しらけてた。
あまりにも退屈で場内出てジュース飲みに行こうか考えてたくらい。
中盤から後半にかけてギミック発動して「理解」してしまえばめちゃくちゃおもろい。これが北野作品の特徴なのか?
映画館出たあとは脳内に「首の思い出」が占められてて
頭の中では首でいっぱいになっていた。
じわじわ面白さがぶり返してくる「首」って作品ウケる
北野武は「NHK大河の小綺麗さ」に文句つけてるんじゃねえ!!!!
北野武は俺たち日本人全体に
(あんたらきしょいんだよ。。、百姓の小倅の小倅のまた倅が語る武士道はうすら寒いんだ😅💦)
つって映画使って特大皮肉ぶん投げてんじゃね〜かな
現代の日本人なぜかみんな心の奥底に武士道秘めちゃって
スポーツなんか特に「サムライ」使いたがるじゃん。
実態は大半が百姓で、武士でさえほぼ半農半士状態の土臭いお前らなんだがな…
北野武ってジジイになっても好戦的種族なんだな、、、
ふーん、面白えジジイ、。、🎶
【前半つまらなかった理由】
・R15表記←俺が勝手にアウトレイジみてえなバイオレンス映画と思い込んでいた
・有力武将たちが全員ボーダーかアスペ
・画面上に常に小道具ネタバレがギラギラ光ってて次の展開がわかってしまうのがストレスだった(多分不快感を増長する為わざと演出してたんだと思う)
・性質はブラックコメディ
本能寺あと急に「これコメディじゃん!」って理解してからずっとおもろかった
主人公・秀吉はしきりに「俺はどん百姓だぞ!」つってせっかちさを前面に出す
武士の美学はくだんね〜し作法は馬鹿馬鹿しい、衆道!?バカじゃねーの????
お前ら武士は無駄が多すぎる!美徳?感謝?敬意?なんじゃそりゃ!
そんな無駄スッとばしゃ良いんだよ、生きるか死ぬかだろ!!!!
こんな感じで武士を小馬鹿にしながら武士社会を生きる秀吉視点の映画
シニカルでよかったですね〜〜〜
そんなマイルドヤンキーな百姓視点で天下取り争奪戦に参加したバカ武将共を捉えてるから衆道、乳首4つ、男同士の血だらけキス、情愛、狂った感情、ねっとりさ、(結婚適齢期の)女不在、ケツ穴確定、嫉妬、束縛、裏切り、二股、打算、ゲスなジョークなどなど…
画面上にこれでもか!ってくらい不愉快さが溢れてて
笑いを理解するまではキツかった
全員一思いに殺してくれ…と切に願うそんな前半は耐久力が問われる。
全体を通して完成度74%ってとこだけど、ほどよく欠けた部分もよかったス
「お前ら所詮俺と同じ百姓の子なんだよ!」がミチミチに満ちていた
※お前ら…俺たち映画見に来た人間な
ちなみに同じ運命を共にした場内のシアター仲間たち
ゴジラ-1.0ん時は静かに慎ましく観る連中だったけど
首はざわ…ざわ…と不快シーンに思わず私語飛び出すそんな空気感
北野映画ってやつを理解したあとは腹抱えて笑ったわ
北野武の描きたかった武士社会が滑稽で面白かった
俺も捻くれ者だからさ、こういう作品刺さるんだよな…
特に高松マラソン好きだね!
最初は(走り方現代風やん、)って思ったけど
構図が現代風アレンジ効いてて面白かったw w w w w
村重饅頭エピ使って口の中ズタズタにして
「甘言吐く信用ならねー二枚舌」にかけてくるじゃん
千利休が「首を洗ってます」って言うじゃん
みんなが必死こいて探す首をさ、秀吉が蹴るじゃん
おもしれーおもしれー
映画の枠外も想起させるようにデザインする映画好きだ。
「どうする家康」1話で信長が今川義元の兜首ぶん投げて
大河ファンたちがブチギレてたの思い出して笑っちゃった。
2023年戦国大河ドラマを1年通して見て良かったし、
年の締めくくりに映画館で「首」を見れて良い一年になったなと
実感が湧いてくる。
年の瀬にぴったりな映画だったわ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?