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グロービス クリティカル・シンキングを受講した話①

かなり久しぶりの投稿になります。
昨年10月にグロービス経営大学院に単科生として入学。クリティカル・シンキングという科目を3ヶ月間受講しました。自費で。

クリティカル・シンキングとは?

直訳すると「批判的思考」です。相手に自分の意見を論理的に伝えるロジカル・シンキングの範囲も含んでいます。グロービスではそれに加えて、伝えようとしている自分の意見や分析結果、そもそもの前提に偏りはないか?正しいと言えるか?…という所まで検証する技術を学びます。
これらをクリティカル・シンキングと名付けて、講義を提供しています。
詳しくはこちら→【超図解】クリティカル・シンキングとは|グロービス経営大学院 創造と変革のMBA (globis.ac.jp)

受講期間は想像以上にハードな3ヶ月でした…各課題は明確な答えがなく自分で考えることが主体なので、いくらでも時間をかけれてしまう。しかし泥臭い努力が実ったのか、総合成績A(5段階評価の最高)で修了することができました!24人のクラスだったので比率的にA該当は3~4人しかいない計算になるが…何があった、自分。

ともかく、仕事上の判断力や分析力を高めたいすべてのビジネスパーソン、特にデータ分析をしている人にとって非常に学びの多い内容と感じましたので、これから振り返りも含めて何回かに分けて紹介させていただこうと思います。

なぜ受講したか

私について

私は現在エンジニアとして、データ分析ツールTableauの導入や分析用ダッシュボードの開発、顧客へのサポートなどを行っています。昨年にこれまた3ヶ月の修行の末に、Tableau有志の認定制度DATA Saberに合格しました。

実はエンジニアに転職したのは1年半前で、それまでは医療法人の事務等の仕事をしていました。学生時代も芸大で美術史専攻でしたし、経営については現職でようやく学び始めた程度。
グロービス経営大学院は名前こそ知れど、経営者やギラギラ意識高い系ビジネスパーソンが行くとこぐらいのイメージしかなく(失礼)、自分には縁のない場所だと思っていました。

ビジネスでのデータ分析力を高めたかった

DATA Saberに挑戦した際にも感じた課題ですが、Tableauスキルに関してはある程度キャッチアップできている実感はありつつも、顧客のビジネスの課題を理解して的確な分析を提案するという部分に関し、伸び悩みを感じていました。これまでのキャリアで経営面に関わる業務経験が乏しかったことが主な原因ですが、それをクリアすることでエンジニア、ビジネスパーソンとしての課題解決力を高めたいとも思っていました。
また、考えを言語化しアウトプットするスピードを上げたい、経営的な思考を理解したいという思いもありました。

ひとまず書籍やDATA Saber関連の動画などを見直してみました。経営分析のフレームワーク、5W1Hの切り口…なるほどそれらがあるのは分かった。でも結局どんな場面で使うの?ということがイメージできず、使える知識になりませんでした。

そんな中、コンサル出身の上司が、以前受講したグロービスのクリティカル・シンキングを勧めてくれました。
体験会に参加してみると、こちらの関心や発言を引き出してくれる講師の方の巧みなクラス運営もあり、これは書籍等では(私の場合はですが)絶対身に付かない知識だ!と確信しました。あと体験会へのリマインド連絡など、事務局側のサポートも手厚く感じたのもポイントです。
税込128,000円という受講料がなかなかネックではあったのですが、将来への投資だと思い切って受講を決意しました。

講義の進み方

講義は3時間×6回、隔週で行われます。
全国7つあるキャンパスに近い方は通学で受けるのですが、私の住んでいる広島には近くにないため、オンライン受講にしました。
講義ごとに通学~オンライン間の振り替えもできます。人とのつながりを作ることも目標だったため単発で通学も検討したのですが、結果的にオンラインでも勉強会等を通じて仲間を得ることができました。

予習→講義→復習という流れで進む

各講義は予習が必須です!予習課題を済ませた前提で講義とグループワークが進むので、予習なく参加した場合は自分だけでなく他のクラスメイトにも迷惑がかかる…と受講前に念押しされます。これはなかなか過酷でしたが、一度の講義での学びを深める上では有効なやり方だと思います。

講義では予習課題をメインに、クリティカル・シンキングの帰納法や演繹法、MECEなど各思考技術について学びます。基本は予習した内容に対しグループワークで意見を交わし、各部分でどのように考えたか講師からの問いに対して挙手して発言することがメインになります。
そしてこの発言の「質」と「量」が各回の成績に反映されます。といっても完璧な回答が求められている訳ではなく、むしろ短時間のうちに考えをまとめて積極的に発言する姿勢が重視されます。
私のクラスでは講師の方が間違えてもいいから発言をしてみる空気を作ってくれていました。私は知識やビジネス経験が他のクラスメイトと比べて乏しく、鋭い発言はできそうにない。なので、発言量だけは成績◎をもらえるように努めていました。
講義での発言はもちろん、グループワークでも自ら積極的に参加しないとあっという間に時間は過ぎていきます。この積極性と発言が求められ、グループワークでは互いの意見を尊重しつつ皆が発言できるように配慮をしよう、という緊張感と協調性が合わさった空気が割と好きでした。終わった後はバテバテでしたが…。

講義後には、次の講義までの2週間で復習を行います。毎回、振り返りという形でクラス共有のスレッドに振り返り内容を投稿していきます。文章の長さは自由なのですが、講師はもちろんクラスメイト全員に見られる訳でそれなりに力が入ります。時間もかかります…。
また、講義で理解できなかった点などについては何人かで勉強会を行うことが推奨されています。これも、参加する人しない人で分かれるのですが、私は抵抗感なく積極的に参加していました。(やはり勉強会に参加している人の方が結果は出せているようです)
勉強会の中で、クラスメイトが講義の内容を実務の中でどう活かせそうか、どう理解したかと話したことはとても学びになりました。中には仕事で経営サイドをしている方もいたのですが、「これまで仕事の中で感覚的に判断していたことが、講義ではちゃんと理論として説明されていて勉強になる」という意見も聞け、よりクリティカル・シンキングの内容に信頼を置くことができました。
ちなみに予習に3時間、復習に7時間は大体かかると言われており、講義3時間と合わせて2週間で計13時間。なかなかの時間ですよね。もちろん、課題によってはそれ以上かかる場合があります。

さて、そこまでのコストをかけて受けたクリティカル・シンキングで、具体的にどのようなことが得られたのでしょうか?
ここについては、長くなるので次回の投稿で書きたいと思います。

お付き合いいただきありがとうございました。