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薄氷の上を歩く僕たち...『アナザーラウンド』

こんばんは、膵臓です。

最近お酒は飲みましたか?

僕はそこまでお酒が強くないので飲むときには毎回お酒1杯に対してお冷を3杯注文します。


そういえば、最近『アナザーラウンド』という映画を観ました。
お酒に関する映画です。

冴えない高校教師のマーティン(マッツ・ミケルセン)と三人の同僚は、ノルウェー人の哲学者が提唱した「血中アルコール濃度を一定に保つと仕事の効率が良くなり想像力がみなぎる」という理論を証明するため、実験をすることに。朝から酒を飲み続け、常に酔った状態を保つと授業も楽しくなり、生き生きとする。だが、すべての行動には結果が伴うのだった。
Filmarks

冴えないおじさん4人がわいわい楽しそうにやっているのを見ているだけで、なんだかかわいい奴らだと微笑ましく感じます。
ただ、お酒に溺れていく、ハマっていく様子には怖さもありました。

お酒を飲んでも飲まれるな
アルコール依存は怖い
など、感じ取れるメッセージは色々あるのだと思います。

ただ、
それよりも僕は、この人たちを見ていて他人事じゃないすれすれ感が怖かったです。
彼らは実験と称して能動的にお酒と関わっていき、お酒に溺れそうになりますが、それは意志の弱さや、飲む量のコントロールなどが大きな原因ではないように思います。
彼らが日常生活の中で感じている充実のしなささ、うまくいかなさ、他者からの理解のなさ…思っていることや感じていることはたくさんあるけれど、それを理性で押し殺して生きてきた彼らの苦しい道のりがあって、それがお酒というきっかけでぐらりと崩れたのだと思いました。

そう思った時に、これは決して他人事ではないと感じました。

僕たちはみんな薄い薄い氷の上に立って、それを知らずに歩いている。
わずか1mにも満たないかもしれない薄氷の下には、理性や社会から抑圧されたドス黒い水が満ちていて、誰かが落ちてくるのを静かに待っている。

耳を澄ませるとほら…
また、どこかでパキリと氷の割れる音が、

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