翠雨

学生しながら、風景と感情を記録しています。散歩と博物館巡りと読書が趣味。ICOM会員。

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最近の記事

箱とラベル時代の終焉

プリキュアより仮面ライダーが好きだった。 制服はスカートよりズボンが良かった。 華奢なネックレスよりシルバーのバチバチのリングをつけたいし、 かわいいよりかっこいいって言われたい。 でも、「男の子っぽい」と思われるのはちょっと違う気もする。 好きなものを外に出すと結局「性別」というフィルターがかかってしまう世の中。 男とか、女とか、そういう箱に入れられたくない人だっている。 きっと今の時代は寛容になってきているのだろう。 しかしたまに思う。 「こういう人もいるんだと理

    • 大事な予定

      大事な予定がある。 しかもこの予定は定期的にやってくる。 課題の締め切り日、ではない。後でやる。あの子とデート、でもない。そもそもそんなお相手は隣にいない。 何をするのか。 そう、「何もしないをする」のだ。 アラームをかけずに寝る。 窓の向こうに見つからないくらい高く昇ってしまった太陽の光に目を細めながら布団からのそりと抜け出す。ぽやぽやしながら朝にしては遅く、昼にしてはなんか納得のいかないご飯をもしゃもしゃする。 「今日何しよっかなー」という考えは今日はご法度。も

      • (受信者なし)

        今この文章は、メールの下書きに打ち込んでいる。 だからこの文章が保存される時、「下書き」のフォルダに「(受信者なし)」という文字が太字で大きく表示される。この「受信者なし」という言葉、結構気に入っている。 今自分が書いている文章はきっと誰の目にも止まらないだろう。それでいい。だだっ広いこの宇宙の中にわずかな音も立てずに放たれ、そんなことにすら誰も気が付かない文章。それでいい。 もしかしたら「あ、こんな所になんか転がっているぞ」と誰かが足を止めるかもしれない。名前も顔も知

      箱とラベル時代の終焉